前回の記事で書いたように、「聖地チベット展」で出品されている仏像等は中国共産党がチベットから略奪したものである。
では、どこから略奪してきたのか・・・。
・ミンドゥリン寺(ロカ地区。ニンマ派総本山)
・シャル寺(ロカ地区ツェタン。サキャ派)
・サキャ寺(シガツェ地区サキャ。サキャ派総本山)
・ロカ地区博物館
・河北省承徳市避暑山荘博物館(中国河北省承徳市)
となっている。
まずお寺。タシルンポ寺を除き、いずれも中共の侵略に際して破壊の憂き目に遭った寺院である。しかし、それについては(当然のことながら)一切触れられていない。これらの仏像が侵略・破壊の血で塗られていることを、どれだけの参観者が理解しているのだろうか。
ノルブリンカも、1959年3月の騒乱の際に砲撃が加えられている。展示品の中でもとりわけ目を引く十一面千手千眼観音菩薩立像の出所が、ダライ・ラマ14世猊下の亡命劇の舞台となった悲劇の離宮であることをどれだけの参観者が知っているのだろうか。
そしてポタラ宮。ダライ・ラマ法王の宮殿は今や、博物館として貶められている。
「本来なら門外不出の品々ですよ。日本で言えば皇居を博物館として見世物にして、(その文物を海外に持ち出して)金儲けしているようなものです」
寺院の時と同様、ポタラ宮そのものの説明は一切なされていない。
「ポタラ宮って何ですか?」
「ダライ・ラマの宮殿でーす」
「ダライ・ラマは今そこにいますか?」
「いまーせん」
「なぜいないのですか?」
「追い出されたからでーす」
同行者と、かけ合い的にツッコミを入れる。
最後に博物館だが、出所を「チベット博物館」としている文物がやたらに多い。しかし、元はと言えばどこかの寺院に属していたはずなのである。
「手当たり次第に寺院を破壊して手当たり次第に文物を略奪して、どこから略奪したのか分からなくなったんでしょうね」
確信がある訳ではないのだが、恐らくそういうことではないのだろうか。
>最後に博物館だが、出所を「チベット博物館」としている文物がやたらに多い。
>しかし、元はと言えばどこかの寺院に属していたはずなのである。
さすがです。
そうなんです。
西蔵博物館蔵品の意味はつまるところそういうことなんです。酷い話です…。
映写技師の方でチベットや仏像に関心のある方とチベット展に行くことになりそうです。
あの空間再び…と思うと気が重いですが、真実をフォローできればと思っています。
月夜野さん
あ、やっぱりそういうことでしたか。本当に、酷い話・・・。
私ももう一度、あのトンデモ展覧会に行くことになりそうです。