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日本100名城

100名城探訪記

四国100名城(6)―一宮城、徳島城ほか

2024年11月4日

まだ夜も明けやらぬ早朝、徳島市で取った宿のすぐ近くにある徳島城の城山周囲を3周ほど回る形で6㎞のジョギング。走っている間に夜が明け、朝の陽光に照らし出される城も風情があっていい。 徳島城 鷲の門
徳島城 鷲の門
徳島城 黒門(大手門)枡形
徳島城 黒門(大手門)枡形
宿の朝食を頂いた後、徳島市南部にある名城を目指し、徳島駅からバスに乗車する。
一の宮札所前バス停で下車してすぐの場所に登城口がある今回の目標は、一宮城(続100名城 No.176)。南北朝時代、阿波国守護である小笠原長房(南朝方)の四男で一宮氏を称した小笠原長宗が築城して居とした城であり、南北朝時代は北朝方の細川氏との、戦国時代には三好氏と土佐の長宗我部氏との、豊臣秀吉の四国征伐の際には長宗我部氏と秀吉との争いの舞台となった山城だ。秀吉が四国を平定した後は、阿波に封ぜられた蜂須賀家政の居城となり、家政が徳島城に移った後もその支城として存続するが、1615年、一国一城令によって廃城となる。 一宮城登城口
一宮城登城口
8時40分、登城口より登山開始。途中、倉庫跡才蔵丸明神丸跡などの曲輪跡に立ち寄りつつ、登城口から本丸への120mの標高差を詰めていく。 一宮城 才蔵丸虎口
一宮城 才蔵丸虎口
一宮城 明神丸跡
一宮城 明神丸跡
明神丸の先の、「曲輪」と言うよりは「通路」としか思えない帯曲輪を進んだ先に、大きな石垣造りの建造物が現れた。これが一宮城の本丸跡である。 一宮城本丸
一宮城本丸
見るからに頑強な石垣は、南北朝時代から戦国時代にかけてこの城が激戦の地であったことを示している。そして秀吉の時代にこの地を拝領した蜂須賀家政がすぐに拠点をここから平地の徳島城に移したということは、時代の流れで拠点の持つ意義が軍事から政治へと移りつつあったことを示しているのだろう。 一宮城本丸上部
一宮城本丸上部
一宮城 帯曲輪から本丸を振り返る
一宮城 帯曲輪から本丸を振り返る
本丸の更に奥にも小倉丸などの曲輪があるようだったが、実は途中で道に迷ったりして時間をかなロスしてしまったこと、取りあえず本丸を攻めれば十分だろうと考えたことから、それ以上先に行くことはせず、下山することにした。

ひとまずこれで、今回の旅で目指した城は全て訪れた。ここから先の残りの時間は、この近辺のお遍路札所を巡る。一宮城最寄りのバス停の名前が「一の宮札所前」であることから察した方もいるかもしれないが、このバス停から徒歩0分の場所に第13番札所・大日寺がある。ここを手始めに、第14番札所・常楽寺第15番札所・國分寺第16番札所・観音寺第17番札所・井戸寺の順で歩き遍路――ではなく、市民マラソンランナーでもある私は走り遍路で巡ってお参りした。 第13番札所・大日寺
第13番札所・大日寺
第14番札所・常楽寺
第14番札所・常楽寺
第15番札所・國分寺
第15番札所・國分寺
第16番札所・観音寺
第16番札所・観音寺
第17番札所・井戸寺
第17番札所・井戸寺
阿波おどりミュージアムの展示
阿波おどりミュージアムの展示
井戸寺をお参りした後は最寄りのJR府中駅から列車で徳島駅まで戻り、まだ時間があったので阿波おどりミュージアムを参観した後、再び徳島城へと足を向ける。 徳島城 西二の丸跡と帳櫓跡
徳島城 西二の丸跡。奥が帳櫓跡
今回は前日時間の都合で後回しにしてしまった本丸の西側まで足を向ける。こちらでは西二の丸西三の丸帳櫓跡などが残っている。 徳島市立徳島城博物館
徳島市立徳島城博物館
西側から城山を下りた後、前日は開館時間に合わず訪れることができていなかった徳島市立徳島城博物館を訪れる。ここも徳島城の100名城スタンプ設置場所だが、前日既に東側駐車場事務所で頂き済みだったので、スタンプはスルーして入場。徳島藩や蜂須賀家に関する歴史・美術資料を参観したほか、見事な庭園も拝むことができた。 徳島市立徳島城博物館の庭園
徳島市立徳島城博物館の庭園
蜂須賀家政像
蜂須賀家政像
城山の麓に設置された蜂須賀家政の銅像に拝謁し、最後に前日最初に徳島城を拝んだ歩道橋の上から再度鷲の門や城山を眺めたところで、今回の旅の城巡りは終了。宿に預けていた荷物をピックアップして徳島空港に向かい、帰途に就く。 徳島城 鷲の門と城山
徳島城 鷲の門と城山
これで、以前訪れた愛媛の名城と併せて四国の100名城・続100名城はコンプリートである。
しかし、まだまだコンプリートまで先が長いのは、今回の旅のもう一つの目的だった、お遍路だ。今回は2度目のお遍路で、土佐と阿波の合わせて11箇所の札所をお参りした。1度目の前回は5個所だったのでこれで16箇所になったが、まだ16/88である。
次に四国を訪れる時は、お遍路メインの訪問になることだろう。

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