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日本100名城

100名城探訪記

九州北部100名城巡り(4)―大野城、水城

2022年5月3日

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対馬空港から福岡へと向かうプロペラ機
午前8時45分、対馬空港から対馬に別れを告げる。搭乗した機体は定員100人未満の小型プロペラ機だった。
離陸から着陸まで僅か35分のフライトは、私の人生で最短記録。あっという間に福岡空港に到着し、託送の荷物も割と早く出てきた。ここから国際線ターミナルに移動して太宰府行きのバスに乗る予定でスケジュールを組んでいたが、予定より1つ早いバスに乗ることができたという順調ぶりだった。
しかし――悪い方に転じたのは、バスに乗ってからだった。
一般道から都市高速に入って間もなくのことだった。突如、先行する自動車たちがブレーキランプを光らせてノロノロ運転を始めた。
――渋滞である。
暫く進むと、対向車線でトラックが横転していて、積み荷の砂利が辺り一面に散らばっている。これは復旧に時間がかかりそうだ。
1つ早いバスに乗れて予定より20分早く着くことができると思っていたのだが、バスは渋滞で1時間遅れ、結局予定より40分遅い時間での太宰府駅到着になってしまった。急いで駅で電動アシストサイクルをレンタルして、この街での100名城巡りに繰り出す。

この日はかなりの分刻みなスケジュールを組んでいたので、40分のロスとなると、何かを削らざるを得ない。
ここでまず目指したのは、対馬の金田城同様、7世紀の白村江の戦敗戦を機に建てられた大野城(100名城No.86)だった。
しかし、100名城のスタンプは大宰府政庁跡に隣接する大宰府展示館で押すことができるが、城そのものはその背後にそびえる四王寺山の上にある山城で、太宰府側から見て一番手前の遺構でも往復2時間ほどかかりそうだ。
時間の問題もあったが、私の体の問題もあった。昨日のやや無茶な金田城往復サイクリングで、少々膝を痛めていたのである。明日以降も徒歩は続くので、ここで無理に山道を歩いて悪化させる訳にもいかない。
そこで、苦渋の決断だったが、大宰府展示館でスタンプを頂いて、大宰府政庁から大野城のある山を望むことで大野城登城「見なし」ということにすることにしたのだった。
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大野城のある四王寺山と大宰府政庁(手前)
今回の100名城巡りには含まれていなかった大分の100名城もいつか回る機会を作らなければならない。大野城登城はその折に1日かけてリベンジすることにしよう。

太宰府エリアにはもう1つ、訪れるべき城がある。これもまた白村江の戦敗戦を機にできた水城(続100名城No.182)だ。
水城は、現在の大野城市と太宰府市の市境に、四王寺山と牛頸山の間の「回廊」を塞ぐ形で1.2kmにわたって築かれた土塁で、私は太宰府駅からのアクセスがいい福岡県道112号・574号三差路近くの部分を訪れた。
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水城
「水城大堤之碑」を従えるようにして聳える土塁は幅77m、高さ9mあるということで、なかなかの規模だ。
土塁をくり抜いて設けられた水城館で、続100名城のスタンプを頂く。土塁の上には展望台が設けられていて、南西の方角に延びる水城の姿を望むことができる。
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展望台から望む水城
こうして現在の姿を見ているだけでもその防御力をイメージすることができるが、かつては博多側に堀もあったというから、徹底した防備ぶりだ。
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太宰府天満宮
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梅が枝餅
せっかく初めて太宰府を訪れたのだ。太宰府天満宮を散策し、参道で梅が枝餅を食べて楽しむ。

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