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雑記ブログ

チベットトーク―モーリー・ロバートソン&福島香織

以前お伝えしたチベット映画「雪の下の炎」「風の馬」が昨日10日から東京・渋谷UPLINKにて本公開されました。
本日は「風の馬」の上映+トークイベントがありました。

映画の内容は以前の記事を参照していただければと思いますが、何度見ても胸が痛くなります。

上映終了後すぐ、トークイベントが始まりました。

爆裂トークを展開したのは・・・

モーリー・ロバートソン
日米ハーフの米国籍だが、完璧な日本語でJ-WAVEやポッドキャスト(i-morley)でラジオパーソナリティを務める。
2007年2~3月、チベットに渡って現地から生情報をポッドキャストやインターネットラジオで発信するというプロジェクト・チベトロニカを展開。「3日ぐらいで規制が入るだろう」と思いつつ始めたらそのまま無事プロジェクトを全うする。

福島香織
産経新聞政治部記者。前赴任地は中国・北京総局で、ブログ・北京趣聞博客(ぺきんこねたぶろぐ) [1]でチベット問題に対して鋭い指摘を続け、アンチCNN(http://www.anti-cnn.com/)[2]で中傷を受けるほどの反響を呼ぶ。

トークはチベット問題の報道について、モーリー氏が話題を振って福島氏が報道の表裏について語るという流れが基本で行われました。

福島氏は
「2008年3月の騒乱の時に、チベット人女性とコンタクトから情報をもらうが、余りにもCCTVなどの報道と違い、何が本当なのか分からなくなった」
「公式発表と現場の情報が食い違っているが、調べがつかない。新華社などがはっきりと報道されているのを見ると『一面あり得るかな』と思ってしまう」
「日本の記者は取材妨害に遭っても『中国だから』と諦めてしまうが、欧米人は屈しない」
「圧力を受けた現場の人はそれを報道してほしいが、上層部の判断で報道されないことがある」
「(コキントウが来た時に日本のメディアがチベット問題に触れずに傍観していた、というモーリー氏の指摘に答えて)コキントウが来たとか何をしたとか、公式に発表されることが優先的に報道される。よく分からないチベット問題は後回しにされる」

など、いろいろな問題点を指摘。

モーリー氏が
「報道で『mixiの○○さんによると・・・』とか『i-morleyによると・・・』とかもあってもいい」
と言うと、福島氏が
「そういうのがあっても面白い。『APによると・・・』『ロイターによると・・・』『新華社によると・・・』とかいうのはよくやるけど、『ラジオFree Asia[3]によると・・・』はやらない。でも、情報はこっちの方が早いんですよ。昔は、そんな所からのクオートはできない、という思いがあったけれと、いつか(最初は飛ばしが多かった)『大紀元[4]によると・・・』というニュースが流れる日が来るかもしれない」
と話すなどの一幕もありました。

思わず爆笑の渦となってしまうような裏話もありました。

<本日の最大爆笑>
福島氏
「(中国では)電話の盗聴は基本的には私たちのような仕事には24時間にやっていると思う。(盗聴の結果)ブチッと切れるようなことはしょっちゅうあって、時々盗聴している人から『そんな下らないことを話すな!』という罵声を浴びた後に切られたことがあった(笑)」
(福島氏によると、そうすることで『盗聴しているぞ』という圧力をかける効果もあるのだとか)

話は白熱する一方でしたが、残念ながらあっという間に時間となって終了。

ラウンド2はi-morleyで!!(モーリー氏)

本当ですか?? 期待してますよ!!

※            ※            ※

いやー、痛快だった(^o^)

[1]現在のブログ名は「北京・平河趣聞博客(ぺきん・ひらかわこねたぶろぐ) 」
[2]チベット騒乱をきっかけに、北京市民が自主的に立ち上げたとされるウェブサイト。西側メディアの“誤報”を微に入り細をうがち、中には写真までつけて詳しく説明している。西側の報道姿勢を激しく批判する論調は中国政府の最近の主張と、まったく同じだ。(産経新聞)
[3]米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局。放送局は民間の非営利法人が運営しているが、放送理事会(BBG)の管理下にある。「国内メディアを通じて、完全で均衡のとれた報道へと定期的に接することができないアジアの聴衆者に対し、ニュースとその関連情報を放送する」こと、及びに「放送と聴衆者参加プログラムを通じて、RFAは多くの各アジア人民に欠乏している、ある事物に対する批評意見への見聞きを充足させる」ことを目指している。(Wikipedia
[4]ニューヨークに本部を置き、主に中国語で新聞を出版しているメディア。 大紀元は「気功」などで知られる新興宗教「法輪功」(筆者註:中共当局から『邪教』呼ばわりされて迫害を受けている)と関連した報道機関であり、 同社が発行する大紀元時報新聞では、中国共産党の言論統制に従うことなく、同党に批判的、反体制的な記事を多く掲載している。報道内容は法輪功の主張に沿ったものであり、中国共産党に肯定的な報道は全くない。各国の主要メディアが引用する事は滅多にない。(Wikipedia

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