遠東YH ~足裏マッサージと北京ダック
2007年2月19日
北京の胡同を歩き回っているうちに、足に異常が発生した。足裏に激しい痛みが走り、ふくらはぎも重たく感じるようになったのである。
春節の廟会でごった返す南新華街
地下鉄で和平門まで行き、そこから遠東YH近くまでバスか何かで戻ろうかとしたが、折しも、和平門 ― 瑠璃厰 ― 虎坊路口の南新華街では春節の廟会が執り行われており、道路は歩行者天国になっていてバスも止まっている。
歩いて行くしかないということだが、足の痛みに加えて、大賑わいの人ごみの中は歩きにくくて仕方が無い。
ようやくYHにたどり着き、自分のベッドに落ち着くことができた。
室内では欧米人たちが談笑していたが、私は足の痛みでそれどころではない。黙々と自分の足をマッサージ。同室の宿泊客も、「足が痛いのか?」とやや心配げだ。
少し痛みが和らいだところで、帰りの列車の切符を買いに前門の売り場まで出かけた。しかし、4日後の切符は午後7時からでないと売り出さないという。
7時まではまだ2時間以上もある。取りあえず、天安門広場を散歩して少しだけ時間を潰したが、足の痛みがまたぶり返してきた。
天安門広場と人民大会堂
もう限界だ。足裏マッサージでも受けることにしよう。足裏マッサージを受ければ、ちょうどうまい具合に時間も潰せそうだ。
まずは前門大街あたりにマッサージ店が無いかと探してみた。折しも前門大街は全面改装中で、北京ダックの全聚徳以外は全て閉店中。どちらにしてもここはショッピング街なので、マッサージ店は余り期待ができない。大柵欄に入って1件、よさげな店を見つけたが、春節休みで足の按摩師がおらず、他を探しているうちに結局、YHのすぐそばまで戻ってきてしまった。
YH近くの店で入念に足裏マッサージを受ける。「胃が悪いでしょ?」「背中が悪いでしょ?」「腰も悪いんじゃない?」私が痛みに反応すると、中年女性の按摩師が次々と指摘してくる。胃は確かに最近調子が良くないが、背中や腰は? ―― などと思っているうちに、マッサージ完了。横になっていたのを起き上がろうとしたら、腰に少々、痛みが ―― やはり、「腰も悪いんじゃない?」は当たっていたようだ。
足の具合はかなり良くなった。再び前門まで列車の切符を買いに行き、YHに戻る間も、ほとんど苦痛は感じられなかった。
YHの台所兼洗濯場へ本を読みに行くと、日本語の会話が聞こえる。見ると、若い日本人女性がYHの服務員と話をしていた。
2人の会話が終わったところで、日本人女性に声をかけた。彼女は他の日本人女性2人とヨーロッパへ行く途中で、トランジットで思いがけず北京で一泊することになったという。
他の2人も紹介してもらい、4人で食事でも、ということになった。せっかく北京に来たのだから北京ダックでも、という話になり、YHのレストランでも出してくれるというのでそこに向かう。
北京ダック
北京ダックはこうして食べる
北京ダックは勿論のこと、本場の中華料理に彼女たちもご満悦の様子である。
2週間でフランス、イタリア、ギリシャを巡りたいという少々無茶とも思える計画に耳を傾けながら、旅行談義に花が咲く。
ヨーロッパか ―― まだ見ぬ国への憧れの念が、計画の話を聞いているだけでもかき立てられる。