鹿児島・宮崎100名城(2)―鹿児島城(城山)
2024年5月5日
前日に鹿児島城を滑り込みセーフで訪れてスタンプを頂き、下の城は一応巡ったが、上の城、即ち城山は訪れていない。鹿児島中央駅前の宿で一夜を明かし、この日の朝一番で巡ることにした。
鹿児島の城山城山は、元は上山氏の居城であった上山城が建てられていた山だ。上山城は上山氏が島津氏に押されて退去すると廃城となるが、島津氏により下の城が築かれると詰城として再利用されるようになった。鹿児島城には鶴丸城という別名があるが、それはこの城山の形が鶴が舞っているように見えることから付いたという。
城山の一番の撮影スポットは、やはり西郷隆盛像を正面に見据える中央公民館前だろう。
西郷隆盛像
大久保利通像
小松帯刀像
天璋院篤姫像話はそれるが、西郷隆盛像の他にも、幕末・明治維新の志士たちを多数輩出した鹿児島市内には、他にも大久保利通像、小松帯刀像、天璋院篤姫像などが設置されている。いずれも鹿児島城にゆかりのある人物たちなので、城巡りのついでに散策するといいかもしれない。
薩摩義士碑昨日訪れた鹿児島城御楼門の向かって右側の堀沿いの道を進むと、江戸時代に尾張の木曽川治水工事に駆り出されて命を落とした薩摩の人々を慰霊する薩摩義士碑がある。その横の階段が、城山の上に向かう登城口だ。
標高107mとさほど高い山ではないが、遊歩道はヘアピンカーブもあり、最短コースを選んでも結構遠回りをさせられる。道行く人は、早朝という時間のためか、観光客よりも健脚のために歩いている地元の方々の方が圧倒的に多い印象だった。
山の上の展望台には15分ほどで到着。眼下には鹿児島の街並み、錦江湾、そして、生憎の曇り空で若干雲がかかっているものの、雄大な桜島の姿を見ることができた。この時は煙こそ吐いていなかったが、九州でも一・二を争う活火山はやはり存在感と迫力が違う。
ちなみに桜島は麓に建てられた下の城からも十分に拝むことができる。上山氏にしろ島津氏にしろ、やはり薩摩のお殿様にとって桜島の眺望は必須アイテムだったのだろう。
城山から望む鹿児島の街並み、錦江湾、そして桜島城山を下山して、暫く周囲を散策した後、鹿児島城本丸に建てられた鹿児島県歴史·美術センター 黎明館へ。前日は閉館時間寸前に入館して100名城のスタンプだけ頂いたので、開館時間の9時を待ってあらためて参観する。
黎明館
黎明館展示の鹿児島城再現図折しも開催されていた企画展「伝統と革新の融合 鹿児島城」や、江戸時代当時の鹿児島城の再現図などを見て、現在建物が残っていない鹿児島城の様子を補完する。
鹿児島城石垣横の、鯉が泳ぐ小堀
鹿児島城大手口跡黎明館参観後は、鹿児島城石垣横を流れる、鯉が泳ぐ小堀を横目に見ながら、国道10号線を鹿児島中央駅方面へ。城山への本来の正規入り口である鹿児島城大手口跡を訪れる。城山展望台への本当の「最短コース」はここからの階段らしいので当初はここから城山に上ることも考えたが、余りに急だということで断念。実際に見てみると、確かに急坂だ。時間が無いこともあって、今回も一目見ただけで一歩も足を踏み入れることなく終わりにした。
これで鹿児島城の散策は終了。宿に戻って荷物をピックアップし、次の城へと向かう。
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