マチュピチュ遺跡で集中豪雨、観光客ら1900人孤立
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2687284/5242658
【1月27日 AFP】ペルーのマチュピチュ(Machu Picchu)遺跡近郊で26日までに、集中豪雨による洪水や土砂崩れが発生し、少なくとも5人が死亡、観光客ら1900人が孤立している。地元当局が同日、明らかにした。
土砂崩れによって、マチュピチュへ通じる鉄道や道路が寸断された。現地ではヘリコプターなどによる外国人観光客らの輸送が行われていたが、75人が輸送されたところで激しい雨のために中断された。
地元当局によると、増水した川で2人が溺死したほか、土砂崩れで1人が死亡した。また、マチュピチュ近郊のクスコ(Cusco)では、激しい雨で住宅が倒壊し、この家に住む母子2人が死亡した。死者は全て、地元のペルー人住民とみられる。
クスコでは、2つの橋が崩落し、住宅250棟が倒壊した。同地には60日間の非常事態が宣言された。
一方、地元メディアは、マチュピチュへ通じるアンデス山脈の有名なトレッキングコース「インカトレイル(Inca Trail)」でトレッキングをしていた、20歳のアルゼンチン人旅行客と33歳のペルー人ガイドが死亡したと報じており、警察が確認作業を進めている。
クスコから70キロ離れたマチュピチュ遺跡は、山の尾根上にある15世紀のインカ帝国の遺跡で、南米で最も人気のある観光地の1つ。年間40万以上の観光客が訪れる。
ほんの4カ月前に訪れたばかりの場所なので、他人事ではない思いで記事に接した。えらいことが起きてしまったものだ。
ペルーは南半球なので日本とは逆に今が夏で、しかも雨季。特にクスコのあたりは、1月が他のどの月よりも雨量が多いのである。
旅行記にも書いたが、クスコ―マチュピチュを結ぶ鉄道のマチュピチュ側の半分は文字通り谷あいの川沿いを通っている。あそこで集中豪雨なんぞあったら、あの鉄道はひとたまりもない。そして、マチュピチュと下界を結ぶ唯一のルートがこの谷である。ここを塞がれてしまえば簡単に孤立してしまう。
空港も勿論無いので頼みはヘリコプターのみだが、いかにピストン輸送したとしても1900人もの人数を運ぶのは容易ではないだろう。孤立した人々の健康状態が気遣われる。
マチュピチュ経験者であり、しかもこういうことが起きてしまったから言えることなのだが、雨季にマチュピチュへ行くのは避けるべきだろう。