朝8時。高速バスで長野駅前を出発。渋滞が心配されたが極めて順調に走り、むしろ予定時間よりもやや早く12時30分前には東京・新宿駅西に到着した。
昼食後、そのまま西新宿にある仏寺・常圓寺に向かう。ここでこの日まで、チベット・シガツェのインドの[※]タシルンポ寺から僧侶を招いて「チベット・スピリチュアル・フェスティバル2009@新宿」が開かれていたのだ。
[※]シガツェのものではなく南インドで再建されたものでした。ご指摘くださった渡邊先生、ありがとうございました。
今回の目玉は、招待された僧侶たちによる砂曼荼羅の作成。作業は非常に細かく、5月1日から5日間にわたって行われており、この日午後の完成を目指し、常圓寺地下で詰めの作業が行われていた。
※写真クリックで動画を再生
(YouTube利用、別ウィンドウ表示)
暫く、別フロアのグッズ売り場などを見た後、1階に戻ってTVモニタを覗いてみたところ・・・
砂曼荼羅の周りに僧侶たちがいない。どうやら完成したようである。
ふと1階のホール部分を見ると、大勢のお客たちが座り始めている。
「何かあるんですか?」
と顔見知りのスタッフに尋ねてみたら、
「チャムですよ! これが肝心じゃないですか! 早く入って下さい!」
実はイベント内容を細かくチェックしておらず、砂曼荼羅のことしか頭にインプットされていなかったのだ・・・。
チャムとは、チベット伝統の仮面劇である。話には聞いていたが、見るのはこれが初めてだった。
※写真クリックで動画を再生(YouTube利用、別ウィンドウ表示)
チャムの他にも、
※写真クリックで動画を再生(YouTube利用、別ウィンドウ表示)
なども行われた。
そして、16時20分、訪問客らが地下に集まる。
ここで行われようとしていたのは・・・
砂曼荼羅の破壇(取り壊し)
何と、5日間かけて作業して先ほど作り終えたばかりの砂曼荼羅を早くも壊すのだ。
これは、仏教の「諸行無常(変化しないものは無い)」との考えによるものである。砂曼荼羅を使った灌腸の儀式(私は行けなかったが今回もこの日の午前中に行われていた)が終わればそれはもう用済みということで壊してしまうのだ。
祈りの後、砂曼荼羅が僧侶たちの手で取り壊されていく。
Before |
→ |
After |
※写真クリックで動画を再生(YouTube利用、別ウィンドウ表示)
しかし、壊された砂曼荼羅の砂粒は、川に流される(今回は隅田川)ほか訪問客たちに分けられ、ご利益のおすそ分けがされるという寸法だ。
そのおすそ分けが↓これ↓。
あの砂曼荼羅は、タシルンポの僧たちが精魂込めて作ったものである。
そういえば、私がチベット仏教に引き込まれた場所がまさに、2007年に訪れたチベット・シガツェのタシルンポ寺だった。
何か、深い仏縁が感じられる。
タシルンポ魂、受け取りましたぞ!!(って、それが何なのか分からないのが致命的 orz)