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NHK BS-1 「きょうの世界」特集 チベット 暴動から1年

NHK BS-1 「きょうの世界」でチベットの特集が組まれました。
(以下、青字字下げは放送の内容。黒字は私の所感もしくは注釈)

テーマは、「”暴動”の街はいま」。

冒頭で述べられた要点は、

というものでした。

 

まず映し出されたのは、”甘粛省”サンチュ(中国名夏河)。
ラプラン寺で有名な観光の街はその華やかさを失い、重苦しい雰囲気に包まれていました。

 

次に”四川省”カンゼ。
チベット暦大晦日の街は閑散としていて、正月気分は皆無。伝わってくるのは緊張感ばかりです。

 

油井記者によると

「いつ暴動を起こしてもおかしくない」と考えているのなら、その理由を謙虚に考えて、不満を解消する方向にもっていくべきである。それをせずに力で抑え込もうとするなど、独裁国家のやり方に他ならない。

 

次に、中国の見苦しいプロパガンダ攻勢に関するレポートです。

(北京での”チベット解放”50年展覧会の映像)

(映画『チベットの今と昔』の映像。”昔”の様子として悲惨な様子を映し出していたが、私には全てが『チベットの今』であるように感じられてならなかった)

全く差は大きい。チベット仏教を信仰しながら平和に暮らしていたのが、経済発展の美名の下で抑圧・弾圧の地獄に引きずりこまれたのだから。

(中央テレビの、チベット暦正月の祝いの様子を伝えるプロパガンダ映像)

 

再び、油井記者との中継。

 

 

以上。

NHKらしい、抑制のきいた公平な特集でした。
チベット人の本音と中国政府のプロパガンダのギャップが浮き彫りになる内容だったかと思います。
油井さんの「チベットの人たち」という言い方にも、チベット人に対する思いやりが感じられました。
欲を言えば、「経済成長ばかりを強調する」ことの何が問題なのか、経済成長の裏で行われていることなどをもう少し突っ込んでくれたら言うことなかったのですが、限られた時間の中での特集なので、仕方がないかもしれませんね・・・。

特に、危険を冒しながらダライ・ラマ法王の写真を掲げている寺院の様子に、胸が痛くなりました。チベット人の法王への信頼・敬意、信仰の強さ、意志の強さが窺えた思いです。

<追記>
youtubeにアップされましたので、以下に貼っておきます。

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9 thoughts on “NHK BS-1 「きょうの世界」特集 チベット 暴動から1年

  1. はじめまて。
    番組を見逃し、mixiから流れてきました。
    願わくば画像が見たいですが、今は著作権が煩いですからね。
    でも、文章だけでも十分伝わりました。ありがたいです。
    実際見ていないので評価は控えますが、
    それにしてもダライラマの写真がよく放映されましたね。私も心配と同時に驚きも少し。

    ところで、プロフ拝見しました。
    私も「深夜特急」大好きですが、旅行記の一覧を見てカズさんのアジア脱出は難しそうだなと思いましたが、気のせいでしょうか?

  2. はぶさん、はじめまして。お越しいただきありがとうございます。

    映像の方は、一応録画してはいるのですが、確かあの番組は二次コピーができない仕組みになっていたはずで、DVDプレーヤーのHDDからDVDディスクにコピーしたらそれで終わりかと思うので、例え私に動画編集の技術があったとしても(←その時点でだめじゃん)youtubeとかに上げるのは難しいです。
    誰かが上げてくれるのを待つしかないですね・・・。

    それにしても、ダライラマの写真確かに気になります。
    お祈りしていた信者の顔にはぼかしが入っていたので大丈夫かと思いますが、あの寺を特定するのはそんなに難しいことではないような気がします。
    寺が当局の取締りを受けないか、心配です。

    > 私も「深夜特急」大好きですが、旅行記の一覧を見てカズさんのアジア脱出は難しそうだなと思いましたが、気のせいでしょうか?

    気のせいではありません ―― 多分(笑)
    今回の年末年始も、ギリシャ行きを目論んでたのですが、出遅れて結局、アジア(モンゴル)行きになりましたから。
    アジアからは逃れられない運命なのかもしれません。

  3. mixiから来ました
    私も、気にかけつつ番組をみられなかったので
    こちらで内容を知ることが出来てよかったです。
    ありがとうございます。

    チベット問題は、まだまだ先の長い問題ですが
    少しでも支援していきたいものです・・。

  4. 美奈さん、コメントありがとうございます。

    おっしゃる通り、チベット問題は険しく、長い道のりです。
    この番組を見ていても一筋縄ではいかないことを再認識させられましたが、焦らず、絶望感に陥ることなく支援して行きたいものです。

  5. はじめまして。
    mixi 方面からのアクセスですが、以前チベット関係方面から何度か拝見させていただいておりました。
    残念乍らNHKの報道は見ることができなかったのですが、カズさんの文字レポでその概要をイメージすることができました。
    ついでで申し訳ないのですが、この記事を小生のブログ中に引用させていただきましたので、ご了承下さい。
    また訪問させていただきます。 再見

  6. LINDENBACHさん、平素から当サイトにお越しいただいているようで、ありがとうございます。

    ブログ拝見致しました。転載ありがとうございます。
    ただ、この書き方だとどこからどこまでが放送内容で、どこからどこまでが私の所感・注釈なのかが分かりづらいですよね・・・。
    文字色を替えることが可能であれば、転載内容に書かれているように放送部分は青字にするか、それが無理であれば私の所感・注釈はばっさり削除するかしていただければ、より放送内容が正確に伝わるかと存じます。

    何卒よろしくお願いいたします。

  7. 失礼しました。
    先に純テキスト掲載後、文字のサイズや色を変える作業をしますので、ブログ原文をできるだけ再現できるようにいたします。

  8. カズ@憧れの大地さま

    mixiからきました、アマラです。番組を見逃してしまいました。
    番組の文字おこし、ありがとうございました。光景が目に浮かびます。

    中国政府のプロパガンダ・・すごいですね。ダライ・ラマ法王脱出時の悲劇が終わることなく続いています。更なる惨劇が起こらないよう祈るのみです。

    私の出来ることはないかと考えました。それは今チベットで、チベットの人たち、に起こっていることを知っていただくこと、だと思いました。
    関心が薄い人々も多いので、同じアジア人として、痛みを分け合いたいと思います。

    掲載ありがとうございました。

  9. 予想外の反響に驚いています・・・そんなに大したことやったつもりではないのに。

    アマラさん、コメントありがとうございます。

    中国のプロパガンダにはもう慣れたというか呆れ果てて、もはや「また見苦しい醜態さらしてるよ」と鼻で笑うばかりです。

    > 私の出来ることはないかと考えました。それは今チベットで、チベットの人たち、に起こっていることを知っていただくこと、だと思いました。
    > 関心が薄い人々も多いので、同じアジア人として、痛みを分け合いたいと思います。

    私も同じ思いで、このサイトにいろいろと書いています。しかし、書けば書くほど、自分の知識の浅さに愕然 ―― 学びながら書いている、若しくは書きながら学んでいるというのが実情です。
    他の人に何かを知ってもらうためには、自分がそのことについてしっかりとした認識と自分なりの見識を持つことが不可欠だと再認識させられます。また、自分がいかに知らないか(無知の知)も大切なことですね。
    チベットのことを真剣に学び始めて1年――この1年間は、そうした認識と見識を養うための1年だったように思われます。1年あがいてようやく、チベット問題に関する基本的な認識と自分の中での方向性が見えてきたような気がします。

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