ロヴァニエミ-5 ~オーロラ遥か遠く(2)
2018年1月1日
せっかくのラップランドなのだから、トナカイの肉を食べてみたいと思い、昼時に中心街のレストランに行ってみたが、満席で予約が無いと無理な様子。そこで、近所のスーパーでトナカイと、やはりフィンランド名物であるサーモンの燻製肉と菓子パンを買ってそれを夕食にした。レストランでソテーを頼むと20ユーロ以上かかってしまうが、これなら10ユーロもかからない。
スーパーで買いそろえた「トナカイ・サーモン燻製セット」ちょっと独特な香りがするが、悪くない。これまでフィンランドの想像以上に高い物価に押されてハンバーガーやコンビニのパンなど安上がりな食事ばかりしてきたが、ようやくフィンランドらしい食事をすることができた。
午後9時。零下の夜道を歩き始めた。目的は勿論、ロヴァニエミ市内からも見ることができるというオーロラである。相変わらずの曇り空なので昨日のオーロラツアー同様、見られない可能性が高いが、雲に切れ間ができる僅かな可能性に賭けずにはいられなかった。
まずは「木こりのロウソク橋」を渡って、市内のオーロラスポットの一つといわれるオウナスヴァーラの丘に上がってみた。しかし、道路の斜面側に家屋が建っていて見渡しが余り良くない。私はここでオーロラを待つのはやめにして、別のスポットを目指すことにした。
夜のアルクティクム博物館目指したのは、日中にも訪れたアルクティクム博物館。その裏手に流れるオウナス川の河川敷に出ると、オーロラが見える北の方角の空が広がっている。私の他にも、日本人を含めた幾人かの外国人が来て北の空に目を凝らしている。
しかし、「空が広がっている」とは言っても、やはり分厚い雲にびっしりと塞がれている。下の方に光の帯が見えているが、あれはオーロラではない。街の灯かりが雲に反射しているだけだ。
ただ、その光の帯の左上に、雲の切れ間がぽっかりと空いているではないか! そこに一瞬でもオーロラが顔を出さないかと、私は暫く寒風の中、じっと待ち続けた。
しかし、1時間半ほど待っても、その切れ間にオーロラが見える気配は全く無い。切れ間は次第に小さくなっていくようだったし、寒さが身に染みてきたこともあって、私はこの日のオーロラを諦めて宿への帰途に就いた。
雲に切れ間はできたが、オーロラは見えず…ロヴァニエミ滞在は、この1泊で終了。明日は別のオーロラを観測できる更に北の街に移動して、1泊だけする予定だ。
これが最後のオーロラ観測のチャンスとなる。今度こそ天は我に微笑んでくれるか…
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