バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

フィンランド、スウェーデン

ロヴァニエミ-4 ~アルクティクム博物館

2018年1月1日

冬のフィンランドは夜明けが遅い。しかも昨日に引き続きどんよりとした曇り空だったため、日が出てからも薄暗い状態が続く。しかも、元日だというのに初日の出も拝めなかった。
11時ごろになってようやく、外をうろつこうかという気分になって外出した。
中心街の横を流れるケミ川のほとりをぶらりと歩く。中心街から東に延びる橋は、1本長く突き出た柱の上に灯かりが点いている様子から「木こりのロウソク橋」と呼ばれている。このへん、さすがはサンタクロースとムーミンの里の国らしいメルヘンがある。 ケミ川に架かる「木こりのロウソク橋」
ケミ川に架かる「木こりのロウソク橋」
そのままロウソク橋をくぐり、更にもう一つ橋をくぐって支流のオウナス川に入ったところで、地面を裂くように建てられた、ガラス張りの細長いドームというユニークな建造物に行き当たった。ロヴァニエミでも一番の観光名所であるアルクティクムだ。 アルクティクム博物館外観
アルクティクム博物館外観
この建物は博物館である。外から見るドームはそんなに幅は無いが、地面に沈むようになっている下部で展示室が両側の地下にせり出すように造られているので、内部は思っていたより広い。
ロヴァニエミを中心とするラップランドの文化・風俗・歴史・自然に関する展示がされていて、この厳寒の地で人々が、動物たちがどのように生きているのかを垣間見ることができる。 ラップランドの文化に関する展示
ラップランドの文化に関する展示
トナカイの剥製
トナカイの剥製
とりわけ私の気持ちを引いたのは、展示室内にある1つの小さなドームで行われていたことだった。緩やかな傾斜のついた床に仰向けになって天井に目をやると、森の木々の切れ目を表現した丸いスクリーンに色とりどりの光が舞う。
オーロラの再現である。時には優しく、時には激しく――オーロラはいろいろな顔を見せてくれる。昨日のオーロラツアーで説明のあった「駆け回る狐の尻尾が雪原に触れた時に発する火花が空に舞い上がってオーロラになる」という伝承の再現もあり、オーロラという自然現象の神秘性が伝わってくる。 オーロラのムービー
オーロラのムービー
しかし、これは勿論、あくまでCGによる映像であって、本物のオーロラではない。
[こんなオーロラを自分の目で見たい]
その思いは益々強くなっていたが、博物館を出た私を待っていたのは、相変わらず空に蓋をするかのように広がる灰色の分厚い雲だった。少しでもいいから切れてくれたらいいのだが…。

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