チチェン・イッツァ ~暦のピラミッド
2016年10月20日
メリダの宿をチェックアウトし、朝9時のバスでユカタン半島を東へと移動する。
11時45分、到着したのはチチェン・イッツァ。チケット売り場の奥にある手荷物預かり所にバックパックを預けて入場する。
チチェン・イッツァは、マヤ文明の後古典期(10世紀~16世紀前半)の遺跡である。
これまでテオティワカンやウシュマル等でピラミッドを見てきたが、日本で一番紹介されているメキシコのピラミッドは、ここチチェン・イッツァのククルカンの神殿(エル・カスティージョ)ではないだろうか。
ククルカンの神殿
四面全てに階段があって(屋上のものも含めて)合計すると365段になるという、また春分・秋分になると北階段の蛇神の影に羽が生えるという、あの「暦のピラミッド」だ。
蛇神が施されたエル・カスティージョの北階段
まずは建造物の見事さ(高さ30m、基底部55m四方)という、ハード面のマヤ文明のレベルの高さにうならされる。そしてそれ以上に驚嘆させられるのは、ソフト面でのレベルの高さだ。このような形で暦を表現できるということ ―― このピラミッドは、マヤの英知の結集と言ってもいいだろう。
この遺跡には他にも、戦士の神殿、ジャガーの神殿、球技場(ウシュマルのものと同様、壁にリング状のゴールが設けられている)、聖なる泉セノーデなどの見どころが数多くある。
戦士の神殿
ジャガーの神殿
球技場
聖なる泉セノーデ
ウシュマルが比較的狭いエリアに遺跡がギュッと集約されているのに対し、こちらは広い敷地内に点在している印象だったが、その最大の原因はククルカンの神殿が広場の真ん中に独り悠然とたたずんでいることにある。想像ではあるが、春分・秋分の日にこのピラミッドの前で行われる儀式にそれだけ多くの人が集まるから、ということではなかろうか。
じっくり見るのなら2時間はかけたいところだが、私は次の目的地へのバスの時間を早めたいこともあって、急ぎ足で1時間半で参観を終わらせた。
次の目的地へのバスが出発したのは14時ごろ。18時20分に目的地に到着したが、サービス過剰なほどに冷房が効きすぎていて、外は汗が噴き出るほどの暑さなのに、やや寒さに震えながらの移動となった。
到着したのは、カンクン。ユカタン半島の先端に位置するリゾート観光地だ。
しかし、今回のカンクン訪問は中継地点としてだけ。数日後にまた戻ってその時はじっくりと街巡りをするが、今回のところは翌朝のかなり早い時間に、また次の場所へと出発だ。
コメント(0)
コメントする