バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アメリカ、メキシコ、キューバ

テオティワカン ~海抜2000mのピラミッド

2016年10月16日

メキシコシティの北バスターミナルからバスで北へ約1時間。辿り着いたのは…

テオティワカン

2000年ほど前に建造されたとされる、ピラミッドで有名な遺跡である。参道を歩いていると早速、道の向こうに大きなピラミッドが見えた。高さ65m、四方225mの「太陽のピラミッド」と呼ばれるものである。高さこそエジプトのクフ王のピラミッドの半分程度だが、底辺はそれに匹敵する大きさであり、存在感は抜群だ。 テオティワカンの「太陽のピラミッド」
「太陽のピラミッド」
太陽のピラミッドは、頂上まで登ることができる。この時も大勢の人々が列をなしていて、頂上までさながら蟻の行列だった。
階段の傾斜はかなり急で、しかもここは標高2000mの高地だ。どのくらい息が切れるだろうかー―と恐る恐る上ってみたが…

大したことなかった。

先日富士山を登っていたので高地順応できなのかな?とも思ったのだが、周りにいる他の人々を見てもそんなに息を切らしてはいない。見た目ほどきつくはないということか?
ともあれ、頂上に到着。遺跡の全貌と、メキシコの大地を見渡すことができる絶景だった。 「太陽のピラミッド」頂上からの風景
「太陽のピラミッド」頂上からの風景
北の方に目をやると、もう1つ、ピラミッドが見える。太陽のピラミッドを下りた後、今度はその正面に通じる広い道を歩いてそちらに行ってみた。
こちらは「月のピラミッド」と呼ばれている。その名から想像できるように太陽のピラミッドと比べると一回り小さく、高さ42m、底辺130mといった規模だ。
テオティワカンの「月のピラミッド」
「月のピラミッド」
月のピラミッドは途中までしか上れなかったが、ここは階段を上った上の広場で手をたたくと、「フヮン、フヮン」という不思議な音で反響をする。(この現象はここに限らず、その後訪れた幾つものメキシコの遺跡で体験することができた)
詳しいことはよく分からないのだが、こういうのを含めて、この遺跡は宗教的な施設だったのだろうという想像が十分にできる。

そして、月のピラミッドの前から延びて太陽のピラミッドの前を横切って南北に通っている、先ほど通ってきた道は「死者の道」と呼ばれている。
テオティワカンの「死者の道」
「死者の道」。左奥に「太陽のピラミッド」も見える
月のピラミッドの上から死者の道を、そしてその奥に見える太陽のピラミッドを眺めながら、古代メキシコに思いを馳せる。
2000年?もの昔にこれだけの建造物を造ったテオティワカン人の文明とはどのようなものだったのだろうか。ピラミッドを構成している石はエジプトのものに比べて遥かに小さいので、その分労力は少なくて済んでいたのかもしれないが、とはいえ高度な文明と強大な権勢を有していたことは間違いない。

実は今回、私をメキシコ行きに強く突き動かしたのは、このテオティワカンをはじめとした古代遺跡だった。この遺跡に到達することで私は一つ、今回の旅の大きな目標をクリアすることができた。

メキシコシティに戻る頃には午後3時近くになっていたが、遺跡巡りに夢中になっていて昼食をとるのをすっかり忘れていた。バスターミナルのスタンドで、殆ど分からないスペイン語に苦労しながらもタコスを注文した。
タコス
メキシコの国民食・タコス
タコスは、トルティーヤ(トウモロコシ粉の生地)でピリ辛サルサソース味の具をくるんで食べるメキシコの国民食で、私も以後、メキシコ滞在中は何度もお世話になることになる。
そもそも「タコス」という言葉は「軽食」の意味で、サイズは小さめなので、1回の食事で何種類もの具のものを楽しむ食べ方がお勧めだ。しかし、私はこの時それにまだ気づかず、たったの2個、しかも同じ具のものを注文してしまっていた。これでは「昼食」と言うよりは「おやつ」程度だ。

メキシコシティに戻った後は、中心部のソカロ地区をぶらぶらするが、このエリアについては後日あらためて訪れた時の様子で紹介することにする。

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