バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

韓国、エジプト

ギザ ~三大ピラミッド

ナイル西岸のギザの街に入ったところで、メーンイベントの前にまず昼食。案内された店に入ろうとすると、賑やかな楽器や太鼓の歓迎を受ける。
エジプトはイスラム文化圏なので、食事はマトンやナンなどが中心となる。味付けはスパイシーで悪くない。辛いもので体を刺激しないとこの暑い気候の中もたないということなのだろう。

食事を終えて、いよいよお目当ての場所へ。ギザの街に入った時から既に見えてはいたが、いよいよそれが間近に見えてきた。

ギザの三大ピラミッド
ギザの三大ピラミッド

ギザの三大ピラミッド…。
赤茶けた砂漠の大地の真ん中に突如として、3つの巨大な四角錘が突き出ている。
特に装飾も無く、彩りも鮮やかではないが、これらに派手さは必要ない。大きさだけで存分にその存在感を発揮している。そしてその均整の取れた形は、巨大な芸術作品と言ってもいいくらいだ。
車を降りて、一番大きいクフ王のピラミッドに近づいてみる。全体の大きさにまず圧倒されるが、ピラミッドを造り上げている一つ一つの石だけを見ていても、その大きさに驚かされる。

クフ王のピラミッド
間近に見るクフ王のピラミッド
ピラミッド内部
クフ王のピラミッド内部

そのクフ王のピラミッド内部に入ってみる。墓の中に入るのは不謹慎ではないかだとか呪いがかかるのではないかなどという気持ちは、好奇心の前に退けられてしまった。
内部の通路は比較的余裕をもって通り抜けることができるが、上も、下も、左右もあの巨大な石で、照明もそれ程明るくはなく、圧迫感のようなものを感じる。くずれようものならひとたまりもないだろう。
無機質な石の建造物の中を進んでいるはずなのに、なぜか生命体の胎内の中にいるような感覚がする。
通路を上っていくと、王の玄室に辿り着く。ピラミッドの外観同様、特に装飾も鮮やかな彩りも無い。内部には石棺が置かれているが、その中に主であるはずのクフ王のミイラは無い。

後日談
クフ王のミイラは、石棺が発見された時から元々無かったとのことである。ちなみに現在では、ピラミッド=王墓説を否定する説も有力になってきている。

スフィンクス
カフラー王のピラミッド(右側)の東に座るスフィンクス
日差しの照りつける外に戻る。
三大ピラミッドの中央に位置する、富士山の冠雪のような化粧石が特徴の、カフラー王のピラミッド。その東側に、顔は人間、体は獅子の巨大な石像・スフィンクスが座っている。風化が著しく、鼻やひげは削がれ、唇の凹凸も分かりにくくなっており、右肩部分には修復工事のための足場が組まれていた。しかし、その大きさと風格は健在である。
スフィンクスが造られたのは、ピラミッドよりも古い時代である。それでも、このポジショニングと風格を見ていると、スフィンクスがピラミッドの番をする役割を担っているように思えてならない。

ピラミッドには、ピラミッドパワーなど幾多の神秘が語られていて、様々な学説が唱えられている。しかし、私にはそんな小難しい話は必要なかった。4500年も前に築かれた遺跡が今こうして、目の前で堂々とした姿を見せている  ――  それを自分自身の目で見つめ、自分自身の想像力をあれこれと働かせることが、最高に楽しかった。

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