ダラムサラ(12)~新しい靴
2011年10月11日
日本から履いてきた古いスニーカーが、とうとう限界に来てしまった。あちこち破れているのはバックパッカーの旅をしている限りにおいては全く構わないのだが、つま先の底がかなり磨り減って岩場などでたまに足を滑らせそうになることが増えてきたのである。
実は、元々旅先で買い換えるつもりでわざわざ古い靴を履いてきたのだ。日本で買えば1万円前後する同じクラスのスニーカーが、例えばここダラムサラでは大体1500ルピー(約3000円)で買うことができる。買い物をするなら、物価の安い国に限る、という訳だ。(ここでは単純に日本円に換算して思考)
ということで、買ったのが、↓コレ↓。
品揃えが決して多くないダラムサラで、色、デザイン、軽さ、サイズ、全て申し分の無いものを買うことができた。これで値段は1500ルピーなのだから、かなりのお買い得だ。
一つ残念だったのが、条件を満たす靴がインド人経営の店でしか見つからず、本当はチベット難民のやっている店で買いたかったのにそれができなかったことだ。
<教訓>
旅に出る時、殊に身に着けるものは新品を持って行ってはいけない。
使い古したものを持って行って、使えなくなったら現地で安く買い換えよう。
ダラムサラ(5)~コスプレ?
2011年10月 8日
ダラムサラに来たら、チベットの伝統衣装を買いたいと考えていた。別にチベット人になり切りたいという訳ではなく、日本で何かの折にコスプレ的感覚で着る機会もあるかな?という軽いノリである。
ツクラカンで問答を見た帰り道、幾つかの店でそれらしいものを見かけた。正装ではなく、カジュアル感覚の伝統衣装だが、まあこれでいいだろう。
そのうちの1件で、上着1着、ズボン1着をそれぞれ買った。合計金額650ルピー。意外と安く買うことができた。
その1セットが、↓これ↓。
上着は、球状のボタンで右脇を留める方式。このボタンがなかなかうまく留まらない。店のお姉さん曰く「新品は留めにくい」とのことで、慣れないうちは苦労しそうだ。
ズボンは、股の下がえらくゆったりとしていて、脚が短くなったような気分・・・
(ちなみに、数珠は元から持っていたもの――4年前にラオスのルアンパバーンで買ったものである)
もう一つ、この日買った身に着けるものがあった。ターコイズ(トルコ石)のブレスレットである。
最初にチベット本土に行った2001年に同じようなものを買ってかなり気に入ったのだが、その時買ったものは旅が終わった直後に留学先の宿舎でバックパックごと盗難に遭ってしまった。2度目のチベット本土訪問(2007年)で再度購入。今度はなくさずに、御守り的な存在としてほぼ肌身離さず着けていたのだが、今回の旅の直前、今度は糸が切れてバラバラになってしまった。
今回のものは3代目ということになる。今度こそ、大事に使って死ぬまで長持ちさせたい。
肌の色もラダック焼けしてチベット人っぽくなったことだし、衣服も揃えて、これでチベット人コスプレの準備は万端。
――しかし・・・
ダラムサラでは今時、こんな格好をしている男性は見かけない。
女性はチュパという民族衣装を身に着けている人も多いが、男性は皆、洋服姿なのだ。
やはり、日本に戻ってからシャレ程度の感覚で着るにとどまることになりそうだ。
チベット難民マーケット
2011年9月23日
レーで買ったばかりのお気に入りの帽子を早々と無くしてしまった。日差しの強いラダックで帽子無しというのはかなりきついので、新しく買いに行くことにした。
最初に買った場所であるポログラウンド近くのマーケットに行こうと歩いていると、メイン・バザールの南端から西へ少し行った場所に別のマーケットを見つけた。入り口には
TIBETAN REFUGEE MARKET (チベット難民マーケット)
と書いてある。
よくよく見ると、このあたりにはチベット難民のハンディクラフト・ジュエリー売り場があちこちにある。
マーケットの中に入ってみると、特に変わったところは無い。さまざまな日用品が売られている普通の市場である。しかし、ここではチベット本土から難を逃れてきたチベット人が生計を立てるために働いているのだ。
[決めた、ここで買おう]
仮にもチベット支援を少しばかりやっている身である。自分が買い物をすることがチベット難民のためになるのであれば何よりだ。
その中の1件の店で品定めする。品揃えはそれ程ではないので、デザイン的にベストのものを求めることはせず、ベターなものを選んで購入した。
「お目が高いね。200ルピーだよ」
店の主人が言う。
前にポログラウンド近くのマーケットで買ったものが280ルピーだった。今回のものは200ルピー。同じ品物ではないにしても、80ルピーもお得な値段だ。
これとは別の時間に、手袋も買いに行ったのだが、このとき出された品物の一つが、何と中国製だったのである。チベット難民が中国製の品物を売るとは、何という皮肉だろうか
。
手袋を売ってくれたおばさんが、やたら「Tibet」という言葉を繰り返している。祖国が恋しいのだろうか。
ふと、私はカバンの中に忍ばせていた「Tibet will be Free !」と書かれたバッジのことを思い出し、それを出しておばさんに見せた。すると、おばさんはとても嬉しそうにそのバッジを手にしてしげしげと眺めていた。
「I also hope Tibet will be free !」
私はおばさんに、強い言葉でそう言った。
レーに来る皆さんにお願いがあります。
チベット難民の皆さんのために、レーで日用品を買う時はぜひ、チベット難民マーケットをご利用下さい。
上着購入
2011年9月20日
ここ数日、明け方の気温がめっきり低くなってきた。レーに来た当初は持ち合わせの衣服で何とか済んだが、こうも冷えてくると特に上半身の装備が心細くなってきた。
という訳で、メイン・バザール近くの古着屋で上着を買い求める。
幾つか店を覗いてみると、あるわあるわ。上着が文字通り、山と積まれている。中には、洗濯タグが日本語で書かれているのもちらほらある。
最終的に、メイン・バザール端のモスク側の店でしっかりとした青いダウンの上着を280ルピーで購入した。
あと、手袋も必要だ。こちらはポロ・グラウンド近くの市場の露店でチベットらしい色彩の毛糸のものを90ルピーで買い求める。これにしたポイントは、。手袋をしたままカメラのシャッターを無理なく押せること。
今回の装備増強は、朝の冷え込み対策というだけでなく、実は明日から1泊で野外に出かける、ということもあってのことである。