バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

ペルー

プーノ―ナスカ ~It's fake

2009年9月23日

カテドラルとアルマス広場
カテドラル(奥)とアルマス広場
ナスカへのバスは午後発である。午前中は、カテドラルのあるアルマス広場やリマ通りを散歩したりして適当に過ごす。

14時、ナスカへのバス  ――  と言うよりは、アレキパ、ナスカを経由してリマまで行くバス  ――  が出発する。富士山より高い場所から翌朝には太平洋沿岸へと一気に下る形だ。

途中、アレキパのバスターミナルで小休止をとる。
アレキパはペルーで2番目の大都市であり、中心部は世界遺産にも登録されている歴史地区だ。しかし、歴史地区とは言ってもインカの風情がある訳ではない。征服者スペインの古い風情が残っているにすぎない。
ここがスペインだったら、私も立ち寄っていたことだろう。しかし、日程がぎりぎりだったこと、スペインによるペルー征服を快く思っていないことから、ここは完全にスルーして再びナスカへと向かう。

2009年9月24日

まだ辺りが闇に包まれている午前5時ごろ、目が覚める。あと1時間ぐらいでナスカに着くと思われるので、二度寝しないように注意しながら表を見ていると、次第に明るくなってくる。
ナスカ
こんなデザインが見えたらそこはナスカだ
(注:この通りは長距離バスの路線ではない)
屋台メニュー
やっと見つけた屋台メニュー
やがて街に入るが、表に見える看板を見ると、地上絵をかたどった模様が描かれている。間違いない。ナスカに到着だ。
6時すぎ、バスはターミナルらしき場所に停車したが、「ナスカです」という案内が無い。念のため乗務員に「ナスカですか?」と尋ねてみたら案の定だった。慌てて下車してバックパックを車体下から引っ張り出し、近寄ってくる客引きを無視しながらホステル・ナスカ(バストイレつき35ソル)へ向かって歩き出す。

ナスカといえば何と言っても、先ほども少し触れた、日本では「ナスカの地上絵」と呼ばれる「ナスカ・ライン」である。金はかかるが、セスナに乗って空から見下ろすのが定番の楽しみ方だ。宿が決まったところで早速、ナスカ・フライトを扱っている旅行社を探しに出るが、朝の7時ではまだ開いていない。朝食でもとって時間を潰すことにしよう。
食事に関して、バックパッカー・貧乏旅行者にとっては生命線とも言うべきものがある。ところがペルーでは、それがここまで行動範囲内に全く見つからない。ペルーに入国して7日目  ――  ようやくそれが見つかった。
屋台
ナスカの街角で見つけた屋台では、ジャガイモや牛肉が入ったボリュームたっぷりのスープを僅か4ソルで食べることができた。
高級感のある店でフォルクローレを観賞しながら地元名物を食べるのも悪くはないが、これこそ私が求めていた、私本来のスタイルの食事である。翌朝もここで朝食をとったのは言うまでもない。

朝食を済ませた後、ようやくNCトラベルが営業を始めていたので、そこで申し込むことにした。
ナスカは気持ちよく晴れていたが、ナスカの街中の天気とパンパの天気は違うことがあるらしく、旅行社の職員は電話で現地と連絡を取りつつ、9時にNCトラベル集合でチケットを出してくれた。フライトのチケット料金50米ドルのほか、空港で使用料20ソルが必要になるという。
50米ドルの支払いを終えて更に、明日のリマ行きのバスチケットを予約する。料金66ソル。
いざ料金を支払おうと20ソル札と50ソル札を出すが、50ソル札を手にした職員が眉をひそめる。
「これ、誰が渡したのですか?」
え?まさか…
It's fake
やられた…偽札か。
恐らく、クスコでタクシーに乗ってバスターミナルに行った際に運転手が100ソル札を50ソル札×2枚にわざわざ崩してくれた時に握らされたのだろう。あの時は「ありがたいことをしていただいた」と思ったが、実はまんまと騙されていたのだった。
「本物はインクの部分が盛り上がっていますが、このお札を触ってみてください。ツルツルしているでしょう?」
職員に言われて触ってみると、確かにツルツルしている。
偽札というトラブルはこれまで経験したことがなかったので油断していた。あのような個人による両替の申し出は今後絶対に受けまい、と深く肝に銘じた。

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