チェンマイ-4 ~ドイ・ステープ
2007年10月13日
「ここに行かなければチェンマイに来たことにはならない」などとタイ人がよく言うといわれる場所がある。チェンマイ市街西郊外の山・ドイ・ステープがそれだ。頂上には、ワット・プラタート・ドイ・ステープという仏教寺院が建っている。
先日はソンテウの客が集まらずに行くことを断念したのだが、この日は既に先客がおり、待っている間に5人になった。
そこへ、運転手が言う。
「10人集まって1人40Bなんですけれど、1人60Bでもう出発してもいいですか?」
私を含め反対する者はいなかったので、空席を残しながら出発した。
ドイ・ステープの階段
山を上っていくと、タイらしい金ピカの山門に着く。そこから、両側に蛇の形をした手すりのある階段を上ると、目的の寺院だ。
この寺院の中心にあるのが、黄金のチェディ(仏塔)。その周囲を大勢のタイ人信者たちがコルラしている。聖地の周囲を時計回りに回る行為はチベット仏教に限らず、タイでも行われているようだ。ただ、黄金の仏塔ならチェンマイ市内に点在する幾つもの寺院に建っており、特別目新しいものでもない。
それでもここが他の寺院と一線を画しているのは、まずその成り立ち。14世紀に国王によって建てられたという、由緒正しい寺なのである。
次に、その規模がある。敷地面積が広く、仏像の数もチェンマイで見られる他の寺院に比べて断然多い。
そして、何と言っても海抜1000mの山頂の上に建っているという点だ。チェンマイを文字通り「見下ろす」寺院であり、カトマンズで訪れたスワヤンプナート(モンキー・テンプル)を思い起こさせられた。そんなところにも「格」の違いがある、といったところだろうか。
ワット・プラタート・ドイ・ステープ
黄金の仏塔の周りをコルラする人々
まずまず満足することができたが、冒頭に書いたような「ここに行かなければ…」という程の絶賛に値する寺院なのかと言われると、少し大袈裟なようにも思われた。
寺院の参観を終えて、再び来たときと同じソンテウに乗り込んだ。しかし今回は客が増えている。
「往復で100Bにしてくれませんか?」
と言ったらあっさりと同意してもらえた。値引き交渉はするものである。
ソンテウが出発した直後から雨が降り出し、一時はかなり強い雨脚になった。
時は、10月。
タイではまだ、雨季が明けていないのである。
夜になり、外国人ツーリスト用のバンコク行き2階建て豪華バスに乗り込む。このバスが次の目的地・アユタヤに行くと聞いていたからだ。
しかし…
コメント(0)
コメントする