コルカタ-1 ~カメラ盗難
2007年9月17日
ガヤからコルカタの夜行列車で夜を明かし、朝になってヨシノリのところへ行ってみると、何か様子がおかしい。
「カメラ…盗まれたみたいです」
インドの列車では盗難事件がよく発生するので注意が必要である。だから私も、バックパックは鎖で繋ぎ、蓋にも南京錠をかけて厳重に管理していた。
しかし、夕べはデイパックの蓋がやや無防備だったことを思い出し、他人事とは思えなくなって調べてみた。
…無い!!
カメラが無くなっていた。初海外旅行から16年。何かを紛失したことなら何度かあったが盗難に遭ったのはこれが初めてだった。日をまたぐ列車の待ち疲れで少し気が緩んでしまっていたようである。ともかく、盗まれたままにしておく訳にはいかない。2人とも海外旅行保険に入っていたので盗難証明を然るべきところで書いてもらうことにした。
9時半。列車はコルカタのハウラー駅に到着した。
盗難を届け出る場所が分からなかったこと、ヨシノリが腹痛を起こしていたこともあって、まずはコルカタのバックパッカー街サダル・ストリートへ向かう。
私はホテル・マリアに、ヨシノリはパラゴンに宿を定め、ひとまず落ち着く(私も最初はパラゴンにしようと思っていたのだが、ドミトリーの薄暗さに馴染めず、すぐ隣のホテル・マリアを見たところ殺風景だがパラゴンよりは明るく感じられたのでマリアに宿を決めた)。
サダル・ストリート(新しいカメラで撮影)
ホテル・マリアのドミトリー(新しいカメラで撮影)
私はホテルのフロントで尋ねてみた。
「列車内カメラを盗まれたんですけど、盗難届はどこで出せばいいですか?」
「列車内でですか? それならハウラー駅の鉄道警察に行かないと」
―― また駅まで引き返すことになってしまった。
ヨシノリの体調が落ち着いた昼すぎ、2人でハウラー駅へ向かう。駅の職員に場所を尋ねて鉄道警察のオフィスに到着。ところが私たちに応対した中年の女性警官が極めて横柄だった。
「どうして列車を下りてすぐ来なかったの?」
「いや、(ヨシノリの)体調が悪くて…」
という具合に、何かと難癖をつけてなかなか証明を出そうとしない。しまいには、
「ホテルで無くしたことにしなさい」
この一言で私は切れてしまった。列車の中で盗まれたとホテルで無くしたとでは全く意味が違ってくるではないか。
「もういいです!!」
私は盗難証明を放棄して憤然とその場を立ち去った。(ヨシノリは更に2時間粘って何とか証明書を書いてもらうことができたという)
そのままサダル・ストリート近くのチョウロンギ通りに戻り、小さなカメラ屋で新しいカメラを買う。5月にもカメラを壊して新調していたので、これで2度目である。
盗難に遭うわ、女性警官の横柄な態度に遭うわ、余計な出費をさせられるわで、この旅で一番のイライラ状態となり、馴れ馴れしく「ハッパ?」などと声をかけてくるインド人に罵声を浴びせることもしばしばあるなど、荒れた一日になってしまった。
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