ダラムサラ-3 ~ティーチング参加申請、バグス滝
2007年8月31日
明け方、目が覚めると外は大雨だった。この村に1週間ほど滞在しているダイスケによると、この時期のダラムサラの天気はおおむね雨か良くても曇りらしい。
8時を過ぎた頃には嘘のように晴れてくれた。ただ、ヒマラヤが見えるはずの北の方角は相変わらず雲に隠れていた。
雨も上がった午前中、ティーチング参加の申請に出かけた。
寺院の前を通ると、周囲に設置されたマニ車を回しながらコルラするチベット人がいる。例え祖国を奪われようとも、チベット精神は死ぬことはない。
寺院のマニ車を回しながらコルラするチベット人
マクロードガンジ入り口広場からバグスナート通りを北へ少し歩くと右手にあるセキュリティー・オフィスが申請場所である。参加費5Rsと顔写真2枚を提出し、パスを作ってもらう。これで3日後から法王のお言葉を拝聴できることが確定した。
このセキュリティー・オフィスは法王との謁見を申請する窓口でもあるのだが、この時は謁見申請を受け付けている様子は無かった。
申請を済ませた後、そのままバグスナート通りを北へ、その先に滝(バグス滝)が見えるという山道を歩く。
歩きながら振り返ってみると、ダラムサラの街が一望できる。まさに山の上の“天空の街”。よくぞこんな所に街を築き上げたものである。しかしそれは同時に、亡命チベット人たちが「僻地に追いやられた」というような印象を与えるものでもあった。
ダラムサラ全景
ヒンドゥー教の祠
途中、プールのような施設のあるヒンドゥー寺院があった。チベットの雰囲気が余りに強い場所だが、ここも紛れもなくインドなのである。
肝心の滝だが、霞の向こうに隠れて見えなかった。今回の旅で天気に景色を阻まれたのはもう何度目になるだろう。まあ、気軽に来ることができる場所なので、天気が少しでも良くなればもう一度チャレンジしてみよう。
街に戻り、数珠やダライ・ラマ14世のブロマイドなどを買う。
法王の写真を手に、ふと先月ネパール・カトマンズで会った中国人(香港人?)女性のことを思い出した。
「私、ダラムサラでダライ・ラマに会ったことがあります」
「ダライ・ラマの写真は私の宝物です」
彼女の言う写真とは、恐らくダライ・ラマと謁見して法王と一緒に撮ったものだろう。私が露店で買ったブロマイドなどそれに比べれば明らかに格下だが、それでもそこに写っている法王の穏やかな笑顔を見ていると、彼女の気持ちが分かる気がする。
また、彼女のダライ・ラマに対する思いは明らかに「敬意と親愛」だった。一方私の思いは、まだ「興味」の段階にすぎなかった。3日後から始まるティーチングで法王の姿と言葉に触れることで、それも変わるのだろうか。
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