チベット鉄道-2 ~雪景色から緑の風景へ
2007年7月2日
朝起きると、一面の雪景色だった
夜のうちにチベット高原の"入り口"とも言えるゴルムドを通過し、目が覚めた頃には既にチベット高原に差し掛かっていた。
時計を見ると6時半。夏至から10日ほどしか経っていない、日の長い頃だったが、北京時間なのでまだ辺りは暗い。それでも、今どのような場所を走っているのかはよく分かった。
車窓の外は、一面の雪景色だった。
ほんの1日半前まで中国・成都で暑さに悩まされていたというのに、こんな短時間で雪景色を拝むことになるとは ―― ここはまさに、下界とは別世界である。明るくなるにつれて、立派な雪山も見えるようになってきた。
鉄道のすぐ隣に、道路が見える。6年前にバスで通ったことがある、チベット・ハイウェイ(中国名『青蔵公路』)だ。しかし、あの時はこのような雪景色は見た記憶が無い。もしかしたら、夜のうちに通って気が付かなかったのかもしれない。
立派な雪山も見える
チベット・ハイウェイ
暫くの間、天も地も真っ白な風景が続くが、9時前から時折陽が差すようになってくる。そして9時ごろ、突如として地面の雪が消え、緑の草原が眼前に広がるようになった。
その後は、時折遠くに雪山が見えることはあるものの、再び雪が地面を覆うことはなかった。昨日も車窓の風景の変化は見られたが、チベット高原に入ってからはそれが更に著しくなっていた。
突如として雪が消え、緑の草原に
世界最高峰の鉄道駅・タングラ駅
やがて、タングラ駅を通過した(停車はせず)。このタングラ駅は海抜5068mに位置する、世界最高峰の鉄道駅なのだ。この列車の出発地点である中国・成都が海抜わずか500mだったことを考えると、その10倍も高い位置まで来たことになる。
目標のラサは海抜3600m。ここからはラサに向けて、基本的に下って行くことになる。
注:ゴルムド、タングラは現状中国青海省に属してるが、本来青海省は全域チベットの版図に属する。
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