北京着 ~胡同の中のYH
2007年2月19日
早朝6時。前日乗り込んだ大連発の列車が、北京駅に到着した。意外にも、北京を訪れるのはほぼ3年ぶりとなる。
まだ辺りが暗い中、故宮北の侶松園賓館に向かう。ここは昔ながらの胡同の中にある、四合院を改造したホテルで、今回の旅のテーマである“オールド・ペキン”にはうってつけの宿だ。
しかし、当てにしていたドミトリーは既に無くなっていた(後日、また復活したらしいが)。私は、胡同の中にあるもう一つのドミトリーありの宿を目指すことにした。
バスで前門まで移動し、そこから暫く徒歩となったが、前門南から南西へ目的の宿に向かって斜めに通っている大柵欄が、昔の雰囲気を残していていい感じだった。大柵欄東街は、石畳の道の両側に古い趣の店が並んでいる。中でも、創業340年の歴史を持つ老舗薬店・同仁堂が一際目に付く。
同仁堂など古い趣の店が並ぶ大柵欄東街
大柵欄西街。欧米人バックパッカーの姿も
大柵欄西街に入ると、石畳は無くなってアスファルトの道になるが、それでも昔ながらの雰囲気を留めている。安いゲストハウスもあり、欧米人バックパッカーの姿も少なからず見られる。
道の名前が鉄樹斜街に変わったあたりからは、完全な胡同の風景だ。この道をもう少し歩いたところで、目指していた遠東飯店に到着した。
遠東飯店北館
このホテルはユースホステル(YH)にもなっており、北館は四合院を改造した古風な造りになっている。
(残念ながら、私が宿泊したのは普通のビルである南館だったが)
このYHでは、各種ツアーが出ており、インターネットも無料でできる。欧米人に人気のYHであるようで、アメリカ、カナダ、フランス、オーストラリアなど、各地からのバックパッカーで賑わっている。
2段ベッド上段の揺れが気になること、交通の便が余り良くないことなど、難点もあるにはあるが、バックパッカーにはお薦めできる宿ではある。何より、胡同のど真ん中に位置し、少し歩けば大柵欄や瑠璃厰などもあって、“オールド・ペキン”を味わうには絶好の場所であるのがいい。
ここでも十分に胡同の雰囲気を味わうことができるが、北京で胡同と言えばやはりあそこだ ―― 宿が決まったところで、私はバックパックを下ろして早速、その場所へと繰り出した。