世界への旅(旅行記)
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三亜・3 ~中国最南端の鉄道駅
天涯海角から三亜市内に戻る。
三亜のメーンストリート・解放路
三亜の市街地をまだ散策していなかったので、少し歩いてみた。
リゾート地として有名とはいえ、この街は一地方都市である。それ程大きくはない。
メーンストリートに当たるのは解放路だが、車線は僅かに2本。
歩いて一回りできる街中に、観光スポットと言えるような場所は特に無い。
一つだけ、市街地と海岸の間に私の気持ちを引いたものがあった。三亜駅である。
海南島には、海口から島の西側を回って三亜に至る鉄道が通っている。海口からは鉄道連絡船を利用して広東省とも接続しているのだが、旅客列車は今のところ出ていない。
この三亜駅は、中国最南端の省・海南省唯一の鉄道路線で一般旅客が利用できる最南端の駅、即ち、中国最南端の鉄道駅なのである。
中国最南端の鉄道駅・三亜駅
三亜駅のホーム
しかし、駅の入り口は封鎖され、中は荒れ果てている。
入り口に張られていた通知によると、三亜と石碌を結ぶ5302/5301次の(旅客と貨物の)混合列車は前年(2005年)8月に運行が中止され、同10月からは線路工事のため貨物列車すらストップしているようだ。
線路の側に出てみても、一応貨物列車が停まってはいるが、人っ子一人いやしない。
「中国で一番~」の駅が、何とも寂しげな姿である。
2007年のダイヤ改正で、北京、上海、広州から三亜への旅客列車が開通した。
解放路から鉄道を超えるとすぐ、海岸が見えてくる。ここから見える海が、三亜湾、南シナ海だ。
ここのビーチも、白い砂、青い海と椰子の木の風景が美しいが、海水浴には適していないのか、泳いでいる人は全く見られない。
市中心部に隣接したビーチ
それでも、これだけ市の中心部に隣接した場所にこれだけ美しいビーチがあるあたり、さすがビーチで名を馳せている三亜である。
前にも書いたように、三亜とて地方都市である。しかし、この街には中国の地方都市にありがちな欠点が感じられない。
その欠点とは、環境が良くない、特に空気が悪いということである。ここ三亜は、中国の都市の中ではかなり空気がいい部類に入る。
これだけ街の近くに美しいビーチを擁している街だ。環境にもよほど配慮しているのだろう。
最高の自然景観を、最高の環境下で ―― いかなる国、いかなる場所でもこうあってほしい。
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