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富士山

富士登山記 プリンスルート登山(2024年8月)

下山

2024年8月3日

9時41分、御殿場ルート頂上から下山開始。

吉田ルートしか下ったことが無ければ「下りは楽」と考えてしまうだろうが、それ以外のルートでは「下りだから楽」ということは無い。確かに息は楽だが、岩がち且つ砂がちで勾配のある御殿場ルートでは、下りで足を踏み外したり滑らせたりしてしまうリスクがある。下りだからこそ、足を着地させる場所は的確に選ぶことが必要だ。登りはコースタイムよりも早く歩くことができた私だったが、御殿場ルート頂上から七合五勺までの下りは、コースタイムが大体70分のところを76分と、ややゆっくり目の歩きとなった。
10時57分、昨日から一夜を過ごした山小屋・砂走館に到着。預けていたザックを受け取り、昼食にうどんを頂いて、11時29分、再び登山口へ向けて足を動かす。

御殿場ルートは山頂~七合目は登り下り共通ルートだが、七合目から下は登り・下りが別になる。下りルートはこれまでの岩場とは打って変わって、砂地になる。ここからは靴の隙間から砂が入り込むのを防ぐために、泥除けのスパッツ(ゲイター。『レギンス』のことではない)を足首に装着した方がいい。
御殿場ルート下りの「大砂走」はもう少し先だが、七合目~下り六合も歩くコツはほぼ同じだ。「かかとで着地してかかとで蹴る」感覚で滑るようにして歩くのである。但し、傾斜が大砂走に比べて緩やかで、しかも時々石が潜んでいるので、大砂走ほどにはスピードは上がらない。 写真
御殿場ルートの七合目~下り六合
12時2分、昨日も通った下り六合に到着。御殿場登山口へ向かう場合はこのまま下って「大砂走」となるが、今回私が目指したのは「登りも下りも宝永火口を通るプリンスルート」というルート。私は宝永火口を目指して、下り六合から分岐している上り坂を歩き、宝永火口と御殿場ルート側の斜面を分かつ尾根である「馬の背」に取り付く。 写真
馬の背から望む宝永山
馬の背に着いてみると、先程までは雲に覆われていた宝永山の山頂が姿を現した。
せっかくなので往路でも立ち寄った宝永山山頂をもう一度訪れた後、いざ、初めての経験となる「宝永火口下り」の道を進む。
昨日ここから望んだ富士山は山頂まですっきりと晴れていたが、今回はやや雲が多い。もしかすると、宝永火口にも雲が流れ込んでくるかもしれない。 写真
雲が迫る富士山頂と宝永火口
宝永火口の中のルートも基本砂地だ。ここをどう歩こうかと考えたが、砂地となるとやはり「砂走」の感覚だろうか?と考えたが、案の定だった。「かかとで着地してかかとで蹴る」感覚で滑るようにして歩くのが正解だろう。 写真
宝永火口内部の下り坂
この日は雲が多い。火口跡の中を歩いている間にも、しばしば御殿場ルート方面から雲が流れ込んてくる。
12時48分頃、宝永火口跡の底にある「プリンスベンチ」エリアに到着。ここからは富士山の下山道には珍しい登り返しのルートになる。
30mほど登って12時58分、尾根に到着。これで宝永火口を突破したことになる。 写真
宝永火口を突破
富士下山ルートでは珍しい上り坂は、ここから先まだ富士宮ルート六合目まで続くが、それ程難しい上り坂ではない。13時8分、富士宮ルート六合目に到着。
ここで山小屋休憩を頂くが、山小屋で休むには何かを買うことが必須。ここで何を買うか...

この年現在、五合目登山口では売られておらず、ここで頂かなければ三島駅まであり付けないもの...

ということで、下山はまだ終わっていなかったが、もうあと少しなのでいいだろう――ここで「ご褒美の美酒」ビールを頂いた。

ここまで来れば、あとはイージーだ。六合目を出発して13分経った13時34分、富士宮登山口に到着。

今回も無事、富士登山完了!!

そして、

登りも下りもプリンスルートのミッション遂行!!

これで、富士登山メジャールート全ての登山・下山を達成したことになる。
となると...

今後の富士登山では何を目標にするかな?

完

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