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富士山

富士登山記 須走、御殿場ルート登山(2018年7月)

須走ルート本七合目―山頂

2018年7月25日

本日の行程の半分を超えた本七合目――外界を見下ろしてみると、雲はかかっているものの、前回前々回よりはまだ下の方を見通すことができる。やはり今回は割といい天気に恵まれたようだ。
それにしても、見える植物は草花ばかり。森林限界は既に遥か下であるようだ。
本七合目から下を見下ろす
本七合目から下を見下ろす

10時15分、本七合目を出発。次の八合目には標準コースタイム30分のところ約25分で到達した。
富士登山では休める時に休むことが肝要。ここでも10分の休憩後、10時49分、出発。次の本八合目にはほぼ標準コースタイムの約20分で到達した。
本八合目から吉田ルートを見下ろす
本八合目から吉田ルートを見下ろす

この本八合目で、私たちの通ってきた須走ルートと最も人気のある吉田ルートが合流する。ここで一泊して御来光の前に山頂を目指す登山客も多いので、山小屋が3件あり計800人ほどが宿泊できるようになっている。
その中の「富士山ホテル」で昼食タイム。私は親子丼を頂いて、ここでもしっかりとエネルギーを補給した。
富士山ホテル
本八合目の富士山ホテル
昼食の親子丼
昼食の親子丼

一昨年、同じくカワカブ会のメンバーでこのルートを歩いた私にとって初となった富士登山チャレンジでは、既にこのあたりで息切れが発生し、脚が筋肉痛に襲われたものだった。
しかし今回は、うっすらとした頭痛の予兆のようなもの(高山病の前触れ)はあったものの、今のところ呼吸もしっかりとしているし、筋肉痛も殆ど無い。今回は心拍数を測れるランニング用の腕時計をしてきたが、平均心拍数は大体135回/分、最大でも150を超えない数値で、ちょっと強めのジョギングをしている程度だった。あの時よりも天候が良いということもあったが、どうやら、ここ数年マラソンのためにトレーニングを積んできた成果が確実に表れているようだった。

十分な休憩をとって11時53分、本八合目を出発。吉田ルートと合流したので人が多くなったが、平日だったこともあって「渋滞」という事態にはならなかった。
ここに来て、頭上に雲がかかり、頂上が若干霞んで見えるようになってきた。しかし、雨の心配をする程ではなく、コンディションは相変わらず「良」と言っていいものだった。
山頂前の最後の山小屋「御来光館」のある八号五勺には、標準コースタイム20分のところ約18分で到着。小刻みではあるがここでも休憩して、12時27分、八号五勺を出発する。
九合目の鳥居が見えてきた
九合目の鳥居が見えてきた

12時51分、九合目の鳥居を通過。その先の小屋跡で最後の休憩を取る。

ここまで快調に歩けている。コースタイムを大きく外れない、比較的ゆったりとしたペースで歩いてきたのがよかったのだろう。
しかし――マラソンでは常にラストスパートを心がけている私にとって、このままゆったりペースでゴールを目指すことは満足できることではなかった。
「すみません。ここからは本気で行かせて下さい!
私はリーダーの小林さんに申し出た。
「高山病にならないように気をつけて下さいね」
大丈夫。そこは勿論気をつけて歩くし、この日の山歩きは山頂に足を踏み入れて終わりではないので、その体力は残しつつペースアップするつもりだ。
13時3分。私は、この日殆ど使っていなかったストックをここぞとばかりに駆使しつつ、富士山頂へ向けてラストスパートをかけた。

スパートとは言っても、荷物を背負っているし、足場を気にする必要もあるので、ペースを上げるにしても限界がある。後のこともあるので「ちょっとだけ苦しい」のレベルに抑えつつのペースアップに留めた。それでも、九合目までは130~150回/分程度で収まっていた心拍数が、平均で150、最大で164――トレーニングにおける「心拍ゾーン」で言うと5段階中4段階目のハードな運動となった。
山頂手前の鳥居が見えてきた
山頂手前の鳥居が見えてきた

やがて、山頂手前の狛犬、そして鳥居が見えてきた。これをくぐれば山頂は目の前である。
そして、13時23分...

3年連続、3度目の富士山登頂達成。(『一応の』が付くが)
富士山登頂達成
富士山登頂達成

最後の1区間は、標準コースタイム30分のところを20分で走破した。ちょっと疲れたが、最後はこのくらい疲れないと達成感が湧かない。
続いて、今回のグループの中にもう一人いたマラソンランナーの方も登頂。他の皆さんも13時半すぎに登頂してきた。2年前は悪天候もあってその日のうちの登頂を断念、登頂そのものを断念したメンバーもいたが、今回は無事、全員が登頂を達成した。
富士山頂から下界を望む
富士山頂から下界を望む

この日は山頂の山小屋「山口屋」で1泊する予定だが、チェックインの時間まではまだ間があった。私たちはひとまず大きな荷物を山小屋に預けて、14時、再び歩き始めた。
そう。この日は山頂に到達して終わり、ではないのである。

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