大分100名城(6)―岡城ほか・1
2025年3月24日
大分の城巡りの旅最終日。この日は大分市から南西35km程の場所にある豊後竹田を目指し、朝から青春18きっぷ利用の鈍行列車に1時間半ほど乗る。
竹田市は日本を代表する作曲家・滝廉太郎ゆかりの地である。街中には廉太郎がが12歳から14歳までを過ごした居宅跡に記念館(城巡りの後に訪問)が建てられ、今回目指す城の近くには代表曲である「荒城の月」の楽譜のレリーフが刻まれてもいる。
瀧廉太郎記念館
岡城近くの「荒城の月」楽譜そう。今回目指す岡城(100名城No.95)こそ、滝廉太郎が「荒城の月」のイメージを得たとされる城なのだ。
岡城は稲葉川と白滝川に挟まれた舌状台地上に築かれた山城だ。巨大な石垣を擁する「難攻不落」と言われた天然の要塞で、戦国時代にこの城を居城とした大友氏配下の志賀氏は島津氏の侵攻を再三退けている。豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に敵前逃亡の咎で大友氏が改易されて志賀氏もこの地を去った後は、代わって入封した中川秀成が3年がかりで更に大規模な修築を施している。
岡城駐車場から見る巨大な城跡JR豊後竹田駅から、江戸時代の風情が残る街中を通りつつ、歩いて岡城の入口へ。駐車場・観覧券発売所に着くと早速、岡城を岡城たらしめている石垣が出迎えてくれた。
ちょうど開館時間の9時に到着し、観覧券を購入していざ、登城開始。緩やかな上り坂を少し上ると、ここからが山城の本番。やや急な階段を上って、主郭部分の入り口である大手門に到着する。
岡城登城の入り口
岡城 大手門大手門から右方向へ進んだ先が主郭だが、まずは左手になる西の丸を巡ることにする。大手門をくぐってすぐのところに幅の広い階段があるが、ここは通行止めとなっていたので別ルートで西の丸を目指す。
岡城 西の丸跡
西の丸跡の西端まで進むと、その先にあったのは角櫓跡。まさに岡城の隅に位置し、展望がいい。攻めてくる敵兵の様子を見るにはうってつけの場所だ。
岡城 角櫓跡
岡城 中川民部屋敷跡更に中川民部屋敷跡、近戸門跡、普請方跡、埋門跡などを進む。この辺りも石垣が連なる景色が見事だ。天気が良ければ熊本の阿蘇山まで見えるという展望の地でもある。
岡城 近戸門跡近くの石垣西の丸最深部にある遺構が、中川覚左衛門屋敷跡だ。「覚左衛門」とは世襲の家老が代々受け継いだ名前で、即ちここは岡城家老代々の屋敷跡ということになる。柱跡を基に屋敷の床が再現されていたが、これは家老ではなく城主の屋敷跡ではないのか?と思ってしまう位の広大さだった。
岡城 中川覚左衛門屋敷跡
岡城 西の丸の石垣西の丸をぐるりと回って、再び大手門に戻る。ここまで実に30分以上かけて回ったが、まだ岡城の核心部分には至っていない。主郭はここからまた、西の丸とは別方向にあるのだ。
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