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日本100名城

100名城探訪記

東北・西北海道100名城(6)―五稜郭

2023年5月3日

朝から函館駅の周りを散歩した後、函館の名城であり屈指の名所である(桜の名所でもあり、もう少し早ければソメイヨシノに間に合ったのだが、残念ながら既に見頃は過ぎていた)、五稜郭(100名城 No.2)へと向かう。随分前に1度訪れたことがあり、今回は100名城のスタンプを頂くための再訪となる。
五稜郭は江戸時代末期に築城された、100名城の中でも最後に建てられた城だ。元々箱館奉行所の移転先として築かれたが、築城間もなく大政奉還→明治維新となって1868年、新政府の箱館府庁となるが、その年のうちに榎本武揚率いる旧幕府軍が占領し、戊辰戦争最後の戦いとなった箱館戦争の舞台となった、幕末~明治初期の激動の歴史の目撃者だ。
近世ヨーロッパ式の「稜堡」が5か所設置されたことから、長野県の龍岡城と並び「五稜郭」と呼ばれ、上から見ると星型になっている。
「五稜郭」の石碑が立つ入城口から、最初の橋を渡る。 「五稜郭」の石碑が立つ入城口
「五稜郭」の石碑が立つ入城口
五稜郭の半月堡
五稜郭の半月堡
最初の橋の先にあるのはまだ「本丸」ではない。5つの稜堡とは別に、南の稜堡の間から突き出すように築かれた、言わば「出丸」である三角形の「半月堡」だ。当初は5か所の稜堡間全てに設置される予定だったが、結局1か所にしか築かれなかったようだ。
半月堡から二の橋を渡ると、その先がようやく「本丸」だ。中央には箱館奉行所が再建されているなど、当初の様子がよく再現されている。 箱館奉行所
箱館奉行所
五稜郭の土塁の上を歩く
五稜郭の土塁の上を歩く
堀のすぐ内側は土塁(所により石垣)で守られているが、この上を歩いて一周するのもお勧めの散策路だ。稜堡の先で、付根で、鋭く曲がった角を歩いていると、城が星型であることを実感でき、この城が「五稜郭」であるゆえんがよく分かる。
五稜郭の内部をひとしきり楽しんだ後、半月堡や入城口にほど近い五稜郭タワーへ。チケット売り場で100名城スタンプを頂いた後、展望台に上る。
土塁の上を歩いただけでも五稜郭の形を体感することができるが、5つの稜堡を一度に俯瞰できる場所はここだけだ。目で存分に五稜郭の形状を楽しむ。 五稜郭タワーから望む五稜郭
五稜郭タワーから望む五稜郭
五稜郭登城を達成したところで、函館駅に戻る。
駅近くの海辺には、かつて鉄道列車を乗せて函館―青森間の津軽海峡を航行した青函連絡船・摩周丸が停泊している。青函トンネルの開通で既に引退した身だが、公開されている内部を見て回ると、青函連絡船の往時の姿や歴史を知ることができる。 摩周丸
摩周丸
摩周丸内部
摩周丸内部
摩周丸を参観している間に、いい時間になった。私は次の名城を目指して函館駅の改札をくぐった。

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