2022年10月9日
姫路駅近くの宿で夜を過ごし、明けて午前8時、姫路城へと向かう。
天守閣の入城開始時間は9時。到着した時はまだ入城待ちの列がそんなに長くはなかったので、昨日訪れていない場所を回ってみた。
姫路城の、黒田官兵衛普請の石垣
姫路城は14世紀中頃に赤松氏に建てられたものが起源で、その後戦国時代~江戸時代に黒田氏・羽柴氏・池田氏を城主とした間に拡張された。
天守閣の東南たもとに来てみると、立派な石垣を間近に見ることができる。これは名将・黒田孝高(官兵衛)の普請によるものだという。
8時半ごろ、入城列につく。
天守閣を眺めながらの待機となったが、前日の青空とは対照的に、この日は曇り空。「白鷺城」とも呼ばれるこの城の白壁は保護色のように曇り空にとけ込んでしまっていた。やはりこの城は青空の方が映える。
姫路城天守閣9時、入城開始。
しかし、入城口から天守閣までが遠い。平山城なので坂道が多く、門も多い。まず菱の門をくぐり、三国堀を横目に歩くと今度は「いの門」、二の丸、「ろの門」と続く。その先の、鉄砲等を撃つために開けられた狭間(さま)が二の丸に向けてずらりと開けられた城壁沿いの将軍坂を上ると今度は「はの門」。そこをくぐると、目の前に城壁。ここでも狭間の列が待ち構えている。
姫路城の将軍坂
姫路城の「にの門」その先のヘアピンカーブも、防備の工夫の一つだ。更にその先にある「にの門」は天井が低いトンネルで、出口手前で90度右に曲がっている。出た先に鉄砲隊が待ち構えていたりしたら一たまりもない。
城はやはり、戦いのための設備だ。これでもかと言うくらい、鉄壁の守りを誇っている。
2つの小天守の横を抜けて、やっとのことで、天守閣入口に到着。所要時間は5分程度だったが、もっと歩いた気がした。
姫路城天守閣入口
姫路城天守閣内部国宝である現存天守閣なので、内部は勿論木造。現役だった在りし日に想像力を巡らせながら、上へ上へと足を運ばせる。
上がるにつれて床面積が狭くなっていく。中からでも天守閣の形状がよく分かる。
急な木の階段を何度も上って、5層7階の大天守最上階に到着。
姫路城天守閣最上階
姫路城天守閣最上階からの眺望最上階からは姫路の街を360度パノラマで望むことができる。これだけよく見えれば遠方から軍が押し寄せてきてもすぐに察知することができただろう。
天守閣を下りた後は、備前丸という大きな広場から、来た時とは違うルートで入場口近くの菱の門へ。
そこからすぐに出ずに、門右側の坂道を上ると、西の丸に行くことができる。
姫路城西の丸
姫路城西の丸の百間廊下西の丸南端のワの櫓から北端の化粧櫓へと続く城壁内部には百間廊下と呼ばれる廊下が通っていて、内部を歩くことができる。江戸時代初期に本田忠刻の妻としてこの城に移り住んだ千姫(徳川秀忠の娘)のために造られたものだという。
存分に姫路城を堪能して、姫路公園の外に出る。入る時に既に見てはいたが、姫路城の堀とその内側を固める石垣も実に立派だ。
姫路城の堀と石垣姫路城の入城料金は1000円だが、隣接する好古園とのセット料金で1050円と、僅か50円のプラスで好古園を訪れることができる。時間があれば行ってみようとセットの入場券を購入していたが、何とか目標の電車に間に合いそうだったので少しだけ覗いてみることにした。
好古園の御屋敷の庭好古園は姫路城西御屋敷跡に、姫路市制100周年を記念して1992年に造られた日本庭園だ。見どころはいろいろあるが、私は時間が気になったので潮音斎、御屋敷の庭と松の庭だけ楽しんで、同じ兵庫県内にある次の城へと向かうことにした。
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