昨年1年間はすっかりお休みとなってしまったチベットサポート活動――今年は心機一転できる限りでいいから復帰しようと、久々にイベントに参加してきました。
2013年のゴールデンウィーク期間中、東京・護国寺で行われているチベットフェスティバル。バター茶やモモ、カプセ(チベット風クッキー)などを味わえる露店や民族衣装等グッズの販売、色とりどりの砂でコツコツと作っていく(そして儀式が終われば惜しむことなく壊して水に流してしまうことになる)砂曼陀羅の制作実演、野外ステージで催されるコンサートや講演会などで賑わっていました。
野外コンサート
中でも特筆すべきは、チャム(チベット式仮面舞踏)のライブ。砂曼陀羅もそうなのですが、チャムも日本で見られる機会はそうそうありません。護国寺本堂前に椅子をびっしりと敷きつめた会場で行われましたが、東京のど真ん中という一等地のステージを、護国寺は無料で提供しているというのだから、その太っ腹ぶり、もしくはチベット愛ぶりは大したものです。
チャムはラダックなどで既に何度も見ていますが、重厚な音楽をバックに不思議な仮面を被った僧侶たちが時に重厚に、時に軽快に踊る姿を見ていると、同じ仏教でも所が変われば様々な姿があるもので、それぞれの地でガラパゴス的な進化をしているのだな、ということをいつも感じさせられます。夜空の下でチャムを見るのは初めてだったので、それは新鮮でしたが。
ところで、チャムをやっているステージのバックに建つ護国寺本堂の屋根が、何か上演中、不思議なことになっていた…
実は、今回新たな試みとして、寺の屋根に色とりどりの照明を当てて「デジタル掛け軸」なるものを表現しようという前衛的な?アートがチャムと併せて行われていたのです。
ただ――これってチベットとコラボする理由があるのだろうか?
チベットフェスティバルは5月6日まで、東京・護国寺(最寄駅:東京メトロ有楽町線護国寺駅)で開かれています。砂曼陀羅公開や物販は16時までなのでご注意を。
チベットは昨今、凶悪極まりない侵略者の抑圧・支配の下、もはや焼身自殺を図ることでしか抗議の意思を伝えることのできないほど追いつめられています。この日、ダライ・ラマ法王日本事務所のラクパ代表がおっしゃっていたように、チベット人は今や本土において「絶滅が危惧される」状況にあります。
チベットのことを知る方もよく知らない方も、この連休中、一度護国寺に赴いていただけるとありがたいです。こちらの物販での収益はチベット支援のために使われますし、会場ではチベット支援活動の紹介もしています。そして何より、文化・宗教・政治等の面においてまずはチベットを知って頂くことが、支援への第一歩になるのですから。