東トルキスタン(ウイグル 中国名=新疆)
- 概要
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中央アジア東部に位置するウイグル人の居住地域。モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタン、インド、チベット、中国と接する。
版図の約5分の1はタクラマカン等の砂漠。夏は暑く、冬は寒く、乾燥し、風が強い気候が厳しいエリアだ。紀元前から灌漑が進んでオアシス集落が発展。前1世紀~後5世紀には車師国が、5世紀から7世紀には高昌国がトルファンを中心に栄える。
古代には中国に西域と呼ばれ、漢の時代には西域都護府が置かれて漢が西域経営に乗り出す。その後、トゥルク系突厥がこの地を統治するが、唐代には中国に支配される。唐の後はウイグル帝国、次いで天山ウイグル王国が統治するが、12世紀、西遼に征服され、13世紀にはモンゴル帝国に帰順。更にジュンガルに支配された後、ジュンガルが満州清朝に征服されるとそれと共に清の支配下に置かれる。清滅亡後の中華民国の時代には半独立の状態となり、20世紀前半に東トルキスタン共和国の建国が2度にわたって計られたが、1949年、中国共産党により不当に占拠され、現在では"中華人民共和国"の"新疆ウイグル自治区"となっている。ウイグル族のほか、カザフ、回、キルギス、モンゴル、オロス、シボ、タジク、ウズベク、漢等の民族が住み、イスラム教の信仰が盛んで独自の文化を形成している。
しかし、中国共産党の支配により大量に漢人の移民が流入してきたことで、本来の主人であるウイグル人は差別・抑圧を受けている。当然のことながら、中国共産党当局・中国人との衝突等も少なくなく、2009年7月には大規模な衝突が発生して大勢のウイグル人が中国共産党当局によって虐殺・拘束された。
また中国共産党の支配以来、タクラマカン砂漠が核実験場とされ、周囲の核汚染が深刻化している。農牧業が盛んで、天然資源も豊富である。
日本との時差は、なぜか北京時間が適用されているため、公式には-1時間だが、非公式ではあるが独自のウイグル時間があり、ウイグル時間比の日本との時差は-3時間。
中心都市はウルムチ。
コンセントの形状は主にA 、C 、O
- ビザ(日本人の場合)
- 15日以内ならノービザで行けるが、それ以上の場合、日本人が東トルキスタンに渡航するには、極めて遺憾ながら中国ビザが必要。(中国ビザに関しては、中国大陸のページを参照)
- 日本からのアクセス
- 日本からの直行便はなし。中国・北京、西安などから乗り継ぎを。
- 主な都市・観光地(青字は到達済み)
- ウルムチ、トルファン、ハミ、ピチャン、アルタイ、イーニン、コルラ、クチャ、アクス、アトシュ、カシュガル、ヤルカンド、タシュクルガン、ホータン
- リンク
- 当旅行記の該当部分
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※リンク先ページの[前][次]はエリア別ではなく「時期順」モードのものです。
東トルキスタン、大陸中国西北
・ウルムチ-1(2002年7月22日)
・トルファン-1~ブドウ棚の道
・トルファン-2~トルファン博物館と本場のシシカバブ
・トルファン-3~郊外1日ツアー(1)
・トルファン-4~郊外1日ツアー(2)
・トルファン―ウルムチ―カシュガル~西の最果てへ
・カシュガル-1~これぞ“ウイグルの街”
・カシュガル-2~熱気の日曜バザール
・アトシュ~のどかな衛星都市
・ウルムチ-2~未知の世界から日常へ
・ウルムチ-3~歴史と哀愁の楼蘭美女
・天池~天界に一番近い湖