コロンボ-2 ~ペター地区と市中心部
2015年5月5日
ニゴンボから一旦、バスでコロンボに戻る。夜にはバンダラナイケ国際空港からインドへと出発する予定なので、残された時間は4時間程度。それまでに最低限回りたい所を回ろう。
ペター地区の雑踏
バスターミナルがあるのは、コロンボ・フォート駅向かい側のペター地区。バスターミナルのほか、市場や商店街があって、多くの人々が行き交っている。今回見てきたスリランカの街は押し並べて、これまで訪れた他のアジア諸国に比べて落ち着いていて大人しい印象があったが、ここにはインドや東南アジアで見てきたのと同じような、賑やかでエネルギッシュなアジアがあった。
ここまでコロンボ・フォート周辺のコロンボ北地区ばかり歩いていたので、最後にもう少し南のコロンボ市中心部に足を運ぶことにする。
地元の人に教えられながらバスを乗り継ぎ、コロンボ国立博物館を目指す。競技場の近くでバスを下りてそれらしい建物に向かって歩くが、どうやら違う建物だったらしい。ガードマンに道を尋ねると、全く逆の方向でヴィハーラ・マハー・デーウィ公園を突っ切る必要があるという。
とんだ回り道をしてしまったが、思いがけず遭遇した公園内の黄金の仏像が割と立派なだったので、決して損なばかりな回り道ではなかった。
ヴィハーラ・マハー・デーウィ公園内の仏像
コロンボ国立博物館
コロンボ国立博物館は、スリランカの歴史、宗教、民俗を物語る幾多の展示物もさることながら、白亜のコロニアル調というその外観も魅力の一つだ。工事中の足場が少々残念ではあったが…。
コロンボ・フォートに戻ろうと、バス停のある場所まで出ると、これまた白亜の立派な建物があった。デワタガハ・モスクというイスラム寺院である。
ワタガハ・モスク
先ほど見たヴィハーラ・マハー・デーウィ公園の仏像や、今回は行きそびれたがやはり中心部にあるシーマ・マラカヤ寺院やガンガラーマ寺院など、コロンボにもスリランカが仏教国である証しが数多くある。しかし、この前に訪れたネゴンボでも見られたように、コロンボにもキリスト教が信仰されている証しである教会もあれば、隣国インドで主流となっているヒンドゥー教の寺院もあり、そしてイスラム教も、このワタガハ・モスクのほか有名なジャミ・ウル・アルファー・モスクなど、モスクが幾つか建っている。
これはスリランカの信教の自由と多様性を物語るものではあるが、これだけ多様な宗教が押し寄せてきても仏教が一貫してスリランカの信教の中心にあり続けたことに注目すべきでもあるだろう。これらの異教の風景は逆に、スリランカにとっての仏教の重要性を際立たせているようにも感じられた。
西陽が映えるインド洋
最後にもう一度、フォート地区と、インド洋の見える海辺をぶらりと歩いた後、空港に向かう。
空港にはコロンボ・フォート駅の向かい側から乗合バスを利用した。
先ほどネゴンボへ行った時に往復した道を再び北上し、今度はネゴンボの手前で右折して空港方面へ向かう。ところが、バスは空港ターミナルまでは入り込まず、空港施設の入り口でタクシーに乗り換えさせられた。何と、空港行きということで客を集めていたにも関わらず、バスの乗客の中で実際に空港を目指していたのは私1人だけだった。
午後9時半。ジェット・エアウェイズ便でコロンボを出発する。1週間巡り歩いてきたスリランカともこれでお別れだ。
しかし、旅はまだ終わらない。あと1日だけ、別の国を少し巡り歩くことになる。
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