バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

ラダック、北インド(2011年)

アルチの人々とゾ

2011年9月24日

夕方、アルチ・チョスコル・ゴンパの近くを散歩していると立派なゾ(ヤクと牛の交配種)を連れているおじいさんに出くわした。
「わ、すごい。写真を撮らせてもらっていいですか?」
「写真? それじゃ…はいどうぞ」
と、おじいさんまでゾの頭と角を抱えるようにしてポーズをとる。
おじいさんとゾ

その後、バス発着所の片隅にそのゾが繋がれているのを見つけ、またしてもカメラを向けていると、通りすがりの青年が
「写真? 俺も撮って!」
と、先程のゾの主人とほぼ同様にゾと一緒にポーズをとって写真に収まる。更に、
「国に帰ったら写真を送って下さい」
と、私のノートに名前と住所を書くことまでする。このへんでは、まだカメラを持つこと自体が一種のステータスに値するのかもしれない。

「この次はどこに行くのですか?」
と、青年が尋ねてくる。
「明日、ラマユルに行こうかと思ってる」
「それなら、7時30分にここからレー行きのバスがあるので、それで橋まで行くといいですよ」
これは、いいことを聞いた。本当なら、バスでも10分かかる鉄橋までバックパックを背負って歩くなどという馬鹿げたことをしなくて済む。

それにしてもアルチの人々、陽気で気さくで素朴で、接していて実に楽しかった。

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