タクトク・ゴンパ
2011年9月22日
パンゴン・ツォからの峠道を越え、上ラダックの谷あいに戻る。ここで、そのままレーには戻らずにちょっと寄り道。タクトク・ゴンパを訪れる。
このゴンパは18世紀創建のニンマ派のもので、旧ゴンパと新ゴンパの2つの建物がある。この時は新ゴンパは門が閉ざされていたが、本命は旧ゴンパの方なので問題ない。
旧ゴンパの方へ上がってみると、ガイド本に掲載されている写真よりもかなり真新しく色鮮やかなのに驚かされる。どうやら最近になって修復が行われたようだ。
本堂に入ると、ガラス張りの扉の向こうに何かがありそうな場所があったが、鍵がかけられていて中に入ることができない。ひとまず上に行って、仏像やチャムの仮面が安置されたカンギュル・ラカンを参観した後、外に出ると、
「お客さん、こちらへどうぞ」
と、下から僧侶に声をかけられる。行ってみると、先ほどは鍵がかけられていたガラス張りの扉が開けられている。「どうぞご参観ください」ということらしい。
中に入ると、薄暗く少しひんやりとした空気の中に、グル・リンポチェの像や千手観音像などが安置されている。
天井や床が石になっていることに気づいた私は、僧侶に尋ねてみた。
「ここは――洞窟ですか?」
「そうです」
そう。ここはダグプクという洞窟ラカンなのである。道理で他よりも薄暗くてひんやりとしているはずだ。
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