バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

ギリシャ、カタール、香港

ドーハ-1 ~16年ぶりの中東

2011年4月29日

前日夕刻に全日空機で成田を出発し、夜中に香港着。日付が変わって午前1時50分、カタール航空機で慌ただしく香港を発って午前5時50分、カタールの首都・ドーハに到着する。
ドーハ空港にはボーディングブリッジが無く、飛行機からターミナルへはバスでの移動になる。バスはまず到着ターミナルに立ち寄り、続いて乗り継ぎのために出発ターミナルへと向かう。しかし、9割以上の乗客がそのまま乗り継いでどこか別の国に行くようで、到着ターミナルで下りた乗客は僅かに数人だけだった。
その数人の中に、私がいた。
私もドーハには乗り継ぎのために立ち寄ったのだが、次の便の出発時間は午後1時半。チェックインは既に香港で完了しており、5時間程の余裕があったので、折角だから表に出ることにしたのだ。

入国審査は列に並ぶことも無く、入国カードの記入・提出も無く行うことができたが、1つだけ関門があった。ここでアライバルビザを取る必要があるのだ。料金はクレジットカード支払いで100カタール・リヤル(QR)。ビザとは言ってもパスポートの1ページを占める紙を貼られる訳ではなく、スタンプを押してそのそばに番号と「One Month」という期限を手書きで書くだけの簡素なものだった。

無事入国を済ませた私は空港ビルの外に出る。1995年のエジプト以来、実に16年ぶりの中東だ。まだ早朝とはいえ、乾燥した熱い空気が肌に突き刺さってくる。
ドーハ
タクシーの車内から見えたドーハの街
さて、街に出ようにも時間は無い、詳細な地図は無い、バス停は分からないの、無いことづくめである。ここは無理をせず、タクシーを使うのが無難だろう。
カタールのタクシーは、初乗りQR4と料金が安い。しかし、空港を出入りする場合は初乗り運賃がQR18にまではね上がってしまう。空港から市内へは大体QR30かかると思えばいいだろう。
では、まず初めにドーハ・フォートという城跡を目指すことにしよう。
私は運転手に「Doha Fort」と告げたのだが、すぐに着いた場所は「Doha Fort」ならぬ「Doha Port」…
 ―― いや、別に船に乗りたい訳じゃないよ。
あらためて「Doha Fort」と告げるが、運転手はどうもその場所が分からないようである。
[ガイドブックにも載っている有名な場所のはずなのに…]
分からないのであればこのまま乗り続けても意味が無い。私は街中に入ってタクシーのメーターがQR30になったところで降ろしてもらい、頼りない地図を頼りに自力で探すことにした。

<後日談>
ドーハ・フォートには「Al Khoot Fort」という呼び名もあり、Google Mapにもその名で掲載されていることを帰国後知った。もしかしたら、こちらの名前を言えば通じたのかもしれない。

タクシーの車内からも見えていたが、ドーハの町並みは褐色と白の色彩を基調としている。古い石造りの建物も見られるが、中心街に出るとこの国の発展を象徴するかのような真新しいビルディングが建ち並んでいる。特に北の方に目をやると、ドーハ湾を挟んだ対岸にある摩天楼群が天を突きさすように林立しているのが見える。イスラム国家らしく、モスク(寺院)やミナレット(塔)も所々に見ることができる。

ドーハの街
ドーハの街。北の方には摩天楼群が見える
モスクやミナレット
モスクやミナレットも見られる

ところで、目標のドーハ・フォートだが、なかなか見つからない。
いや、と言うより、私は今、どこにいるのだろうか? と言うのも、通りの名前を書いた標識が見つからず、地図の方も貧相で建物等の名前が殆ど書いていなくて自分がドーハのどの通りを歩いているのか分からなくなってしまったのである。(後になってから、その時歩いていた道が目抜き通りの『グランド・ハマド・ストリート』であることが分かった)
一つだけ分かっていることがある。摩天楼群が見える方向は北であり、そちらに向かえば海があるということだ。
[一度海辺に出た方がいいかな?]
海辺の方が目印が分かり易そうである。私は目標を切り替え、摩天楼群を目印に一旦海辺に出ることにした。

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