東京-ロサンゼルス-リマ ~再会、そして旅立ち
2009年9月17日
日本時間9月17日14時半。
ペルーを目指していた私は成田空港にいた。
出発時刻は16時。既にチェックインは済ませていたが、私はそのまま搭乗口に進むことはせず、国際線到着のゲートへと進んだ。
待ち人がいたのだ。
目当ての便は既に到着しており、続々と乗客たちがゲートから出てくる。私はその中にバックパック姿の2人組を目で追い求めていたが、バックパック姿の旅行者は見受けられるものの、待ち人の2人はなかなか姿を現さない。
15時。そろそろ行かないと自分の乗るべき飛行機に間に合わない ―― しびれを切らして立ち去ろうとしたその時だった。私を呼ぶ声がする。振り返ってみると…
待ち人来たり、であった。2年前のチベット首都ラサで出会い、チベット-ネパール国境越えで行動を共にしたヨージ、ナナ夫妻だった。2人はあれからずっと旅を続け、奇しくも私が東京滞在を中断して旅の続きに出ようとしたちょうどその日、その時、2年3か月半の旅を終えて帰国してきたのだ。
「見落としてるし」
ヨージがそう言うが、バックパックを背負って出てくる姿を予想していたところをカートに山ほどの荷物を載せての登場だったのでつい見逃してしまったのだ。
予定のこととはいえ嬉しい再会だったが、もう時間が無い。最低限の挨拶をして「じゃ、行ってきます」と急いで立ち去ろうとすると、ナナが
「餞別です」
とペルーのコインを手渡してくれた。
お二人さん、慌ただしい再会で申し訳ない。こちらが帰国したらまた今度ゆっくり旅の話でもすることにしよう。
セキュリティチェックが少し込んでいたものの、開始10分前には搭乗口に到着することができた。少々焦ったが、どうにかペルーへの第一歩を踏み出すことができた。
※
ロサンゼルス空港
成田からのアメリカン航空便はまずロサンゼルスへ。10時間という長いフライト時間を経て、到着時刻はアメリカ西部時間10時すぎ。日付は ―― やはり9月17日。つまり、日付変更線というものを越えた訳だ。これまで西にばかり向かっていた私にとって、日付変更線越えは初めてのことだった。
ここからペルー・リマへはLAN航空。荷物はそのまま乗り継ぎさせてもらったが人は一度外に出て再度チェックイン。3時間という短い乗り継ぎ時間だったが、ロスまでの便が予定より少し早めに到着してくれたおかげで余裕をもって搭乗することができた。
ロスは北半球、リマは南半球なので、今度は赤道越えである。実は、これまで訪れた中で最南端だったのがぎりぎり北半球のシンガポールだった私にとって、赤道越えも今回が初めての体験 ―― 即ち、今回のペルー行きが初めての南半球訪問となるのだ。
リマに到着したのはペルー時間23時55分。入国審査や税関を通っているうちに日付が18日に変わってしまった。
ペルーはまだまだ治安がいいとは言えない。夜中に自力で街中に出るのはリスクを伴う。普段は宿の予約などしない私だが、今回はさすがにフライング・ドッグという安宿に予約を入れて、空港でのピックアップをお願いした。到着ロビーにずらりと並ぶ出迎えの中から、私の名前を書いた紙を掲げている運転手を見つけ、ミラ・フローレンス地区にあるフライング・ドッグまで送ってもらった。
こんな時間に到着しても、フライング・ドッグではバーで世界のバックパッカーたちが賑やかにやっている。私もシャワーを浴びた後、時差ボケ対策に寝酒のビールを一杯あおった後、アイマスクをして就寝した。
夜が明けたら、早速ペルー巡り開始である。
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