ウランバートル-3 ~ガンダン寺(2)
デチェン・ガルバ寺内にいた小僧さんたち
観音堂内を、像を取り囲むように設置されたマニ車を回しながらコルラして、再度観音像を拝んで外に出た後、右隣にあるデチェン・ガルバ寺を覗いてみる。
中には小僧さんたちが何人かいる。どうやら勤行の準備をしているようだった。
チベットでは「カラスが追える年齢になれば出家できる」と言われている。モンゴルでもそう言われているかは定かでないが、この寺院では、本当にカラスを追えるのか?というぐらいのチビッ子僧侶の姿も見受けられる。まだお母さんが恋しい年頃だろうが、しっかりと修行してモンゴル仏教界の将来を背負ってほしいものである。
デチェン・ガルバから山門へ向かう途中の左手(山門から見れば右手)に、塀で囲まれたエリアがあり、中には5件の堂が建っている。チベット様式、中国様式の堂に交じって一際目に付くのが、金色の屋根が傘のように広がっている、ゲルを模したかのような堂だった。
観音堂の大きさが余りに目立つのでそちらがメーンかと思いきや、実はこのゲルのようにも見える堂こそGandan Tegchenlingと呼ばれる、ガンダン寺の本堂というべきツォクチン(大講堂)だったのだ。しかし、この時の私はそうとは露知らず、外から眺めるだけで終わらせてしまった。
ガンダン寺のツォクチン Gandan Tegchenling
ツォクチンに隣接する堂
それ以外には、北側のツォクチンとそれに隣接する堂2件の周りに巡らされたマニ車を回しながらコルラしただけだったが、その途中、マニ車とマニ車の間に、ポタラ宮をバックに合成したダライ・ラマ14世の写真が留められている箇所があった。しかし、生で、写真で何度も見た顔とどこか違う。
眼鏡を外したダライ・ラマ法王の写真
[眼鏡…]
トレードマークの眼鏡をかけていない素顔だった。結構有名な写真のようだが、私はこの時初めて拝ませていただいた。
この日のガンダン寺巡りはこれで終了。ひなびた田舎から都会に戻った私にとって、非常に心の落ち着く場所だった。時間があればまた訪れてみることにしよう。
山門を出ると、参道の左右にゲル村落が見える。首都ウランバートルにあって、この一帯はモンゴルの宗教・人の生活の昔ながらの姿がまだ残っている貴重な場所だ。しかし、雪で滑りやすくなった道を少し南へ進むと、そこはもう無機質なビルディングが建ち並び、自動車がひっきりなしに行き交う都会の町並みだった。
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