ハノイ-2 ~フランス支配の名残り
2007年12月2日
ベトナムが影響を受けたのは中国だけではない。いやむしろ、近代以降は中国以上に、インドシナを植民地支配していたフランスの影響を強く受けている。
南ベトナムの中心都市ホーチミン(サイゴン)同様、ハノイでも街を歩いているとそこここにフランスの名残りが感じられる。ホアンキエム湖南側にあるオペラハウス(ハノイ市劇場)やハノイ大教会などはその代表格だ。
オペラハウス(ハノイ市劇場)
ハノイ大教会
そんなベトナムの歴史を古代から辿ってみたいと考え、歴史博物館を訪れる。ところが、古代~中世部分の1階は工事中で、参観できたのは近世以降の2階のみだった。現代に至るベトナムの歴史を感じることができたのは確かに良かったが、私としてはむしろ馴染みの薄い古代~中世の部分を見たかった。
ハノイの旧市街
旧市街にもフランス支配時代の名残りが
その後、ホアンキエム湖北側の旧市街・ハノイ36街を歩き回る。住宅街と商店街がある中、商店街部分は衣類エリア、織物エリア、金物エリア、工具エリア、仏具エリア、漢方薬エリアなど、同業の店が一か所に固まっている格好だ。狭い路地には自転車、スクーター、シクロが引っ切り無しに走っている。
質素な建物が建ち並ぶ中、時折立派な西洋建築もあり、ここにもフランス支配時代の名残りを見ることができる。
宿の近くで、「STAMP WITH YOUR NAME」との看板を見つけた。このあたりではベトナムらしい絵柄をあしらったスタンプを、自分の名前などを手彫りで刻んでオーダーメードしてくれる店が多くあるのである。私も、アオザイ姿のベトナム女性の絵柄のものに「KAZU」と刻んでいただいた(右)。
それから今度は、更に北へと足を延ばしてみた。ホアンキエム湖の10倍近い500haの広さを誇るタイ湖のほとりまで行ってみたが、だだっ広い湖面に手漕ぎボートがひしめく光景には、ホアンキエム湖のような風情は感じられなかった。
旧市街に戻り、再び街歩きを楽しもうとしたが、夕方になるとお世辞にも広いとはいえない目抜き通りはスクーターの大行列となり、歩きにくいし空気が悪い。ハノイはホーチミンよりも風情があって結構気に入った街であり、騒音もホーチミンに比べれば大したことはないが、道の狭さが難点か。
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