バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アジア周遊第9部 雲南南部

シーサンパンナ-2 ~曼飛龍仏塔は断念。原始森林公園へ

2007年11月18日

朝食を頂きにフォレストカフェへ。パンとスクランブルエッグを食べながらタイ族のお姉さんと歓談する。
曼飛龍仏塔(景洪の南にある、シーサンパンナのシンボル的な仏塔)まで自転車で行けるかな?」
と尋ねてみたところ、
「行けると思いますよ」
との返事が返ってきた。
その言葉につられて、早速、近くのレンタサイクルショップでマウンテンバイクを借りてサイクリングに挑戦する。 悪路
こんな道、マウンテンバイクでも無理…

しかし、進路を南にとって暫くすると、考えられないほどの悪路が目の前に立ちふさがった。トラックあたりよりもマウンテンバイクの方が速く進むことができたが、揺れが激しく、振動が手に痛いほど伝わってくる。
[これは、無理だ…]
この悪路では、バスで行っても相当きついだろう。私は曼飛龍仏塔へ行くことを断念し、景洪へと引き返した。
(後で分かったことなのだが、実は、曼飛龍仏塔は景洪から70kmもあったのだ。元より自転車でなど無理な話だったのだ。お姉さん、適当なことを言わないでくれ…)

気持ちをリセットし、景洪から8kmとそう遠くないシーサンパンナ原始森林公園に行き先を変えて出直した。
しかし、森林公園への道はかなりの上り坂で、帰りにはペダルをこぐことが殆ど必要ないほどだった。いくら変速機つきのマウンテンバイクに乗っているとはいえ、私の太腿は悲鳴をあげ、途中で自転車を引いて歩くこともしばしばだった。
やっとのことで森林公園に到着。中に入ってみると、今や中国の観光地ではお馴染みの電動観光車が待ちうけている。脚は疲れていたが、私の旅のモットーは” 歩く” 。それに、いくら無公害とはいえ、私の目には、自然の雰囲気を損なう不粋なものとしか映らない。勿論、歩いて中と進んでいった。

白塔と仏像
(左)白塔 (中)白塔内部の仏像
孔雀
孔雀がたくさんいる

最初に待ち受けているのは、白塔。文字通り、白色のストゥーパで、内部には仏像が安置され、、内壁にはこの地の伝説をモチーフにしたと思われる壁画が描かれている。
白塔の傍には、孔雀の檻がある。孔雀は雲南のシンボルになっている鳥だが、その故里はここシーサンパンナだ。タイ族の間には『孔雀姫』の伝説も伝わっていて、園内にはその伝説をかたどったレリーフもある。 アイニ族の娘たち
アイニ族の娘たち。団体客が来たら急に歌い始めた

更に奥へ進むと、民族の村がある。”民族” もシーサンパンナを語るキーワードだ。
この公園内にあるのは、アイニ族の村である。主に上下青の民族衣装を着ていて、女性は可愛いミニスカートが特徴的だ。
ただ、私1人が来ても何もせずにだらだらしていたのが、団体客が来ると皆整列して歌い始めた。個人旅行者を軽んじているのか?
この他の場所でも、民族の歌舞ショーが行われていた。こちらはタイ族のようである。
これらの歌舞ショーは、近くで見ていると大いに面白い。しかし、その場を離れて熱帯の木々や花の中を歩いている間にも遠くからその大音響がガンガン聞こえてくると邪魔でしかない。折角自然の中にいるのだから、静かに散歩したいのだが…。

更に奥へと進むと、この公園の看板と言ってもいい原始森林がある。電動観光車もさすがにここまでは入ることはない。ここでは誰もが自分の足で、ゆっくりと散策することになる。
期待どおりの欝蒼とした熱帯の密林だった。木々の中には、根を長く下に垂らしているものや、複雑に曲がりくねっているものも少なくない。遊歩道以外は全く自然そのままであり、例え樹木が遊歩道をちょっと邪魔しようと、それを切り倒すようなこともしていない。
今にも、象や猿などの野生動物が出てきそうな雰囲気 ―― いや、猿は実際に目の前に現れたぞ。

欝蒼とした密林
欝蒼とした密林の中を行く
複雑に曲がりくねった樹木
複雑に曲がりくねった樹木

自然を満喫し、満足したところで帰途に就く。
帰りの自転車は下りで快適だったが、さすがに景洪市内に戻ると、どっと疲れが出てきた。
明日は、バスでの移動にしよう…。

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