バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

アジア周遊第5部 北インド、パキスタン

スノウリ、ゴラクプル ~インド入国

2007年8月6日

ネパール・インド国境にまたがるスノウリの街。ネパール側で出国手続きを済ませた私はゲートをくぐり、インド側に移動した。
少しばかり歩いた所にインド側のイミグレーションがある。インド側のイミグレーションでも、手続きは手荷物検査も無く、あっけに取られるぐらいあっさりと完了した。

いよいよ、インド。嫌が応にも気持ちが高ぶってくる。

まず向かったのが、スノウリとバラナシの間にある、ゴラクプルという街だ。特に何も見どころのない街だが、列車駅があってデリーなどへの乗り継ぎに便利なのだ。
スノウリからは鉄道が無いので車を利用することになる。最初私は、客引きしていた乗合ジープに乗り込んだが、出発したと思ったら路地裏に入り、そのまま停車してそこにじっとしたままになる。一旦乗った乗客たちは怒って次々と下りていき、私も業を煮やして下車し、暫く歩いて行った所にあるバスパークでゴラクプル行きのローカルバスを見つけ、国境を越えて1時間以上経った9時35分、ようやく先に進むことができた。

広大な水場
川か?湖か?広大な水場
田舎の家屋
田舎の家屋

道の状態は悪くない。途中、田舎の粗末な木造家屋が見えたり、川か湖か、広大な水場や、洪水の跡とも思われる湿地などが見えたりした。これが、私にとって最初に見るインドの風景だった。

正午前、ちょうど私が目指していたゴラクプルJL駅に到着した。
私も列車に乗り継ぐつもりでここに来たのだが、いざ列車の切符購入という段階になって、自分がインドの列車の切符購入に関して何もノウハウを持っていないことに気がつく。
インドの列車
インドの列車
まず、リザベーション・フォームが必要なのだが、これがどこにあるのかが分からない。窓口で聞いても、あっちへ行け、こっちに行け、またあっちに行けと、たらい回しである。偶然、記入台の上に白紙の英語のリザベーション・フォームが1枚だけ見つかったので、それを使わせてもらうことにした。
書き方は、見よう見まねで何とかなり、やっとのことで16時55分発の列車の切符を買うことができた。

一仕事終えて、遅めの昼食。インドでの第一食は定番のチキンカレーとなった。辛いが、この辛さが暑さでばて気味の体にいい刺激を与えてくれる。中国の四川料理といいインドのカレーといい、蒸し暑い地域でこうしたスパーシーな料理が発達したのはやはりそういうことなのだろう。
食事の後は駅前で時間を待つ。と、横に座っていた男が「Do you smoke(吸うかい)?」と声をかけてくる。彼が手にしているものを見ると、乾燥した小さな葉っぱを巻いたものだった。
[インドに入るなり"ハッパ"(マリフアナの俗称)のお誘いか?]
私は丁重にお断りした。

<後日談>
それが「ビーリー」という名の単なる煙草であることを知ったのはそれから暫く後のことだった。

そうこうしているうちに、予定の時間が近くなったのでホームに移動した。向こう側のホームを見ると、別の列車の2等座席の車両(2nd)が見える。そこには"戦場"があった。自由席なので我先にと乗降口に殺到し、中には、鉄格子が付いているインド列車の窓の中で唯一鉄格子の無い非常口の窓によじ登って中に入ろうとする者 ―― しかもサリー姿の女性 ―― すらいた。
さて、私が乗る列車だが、さっきまで「定刻通り」となっていたその列車の到着時間が「20分遅れ」になっており、暫く待つと、今度は「30分遅れ」になっていた。
結局、列車が来たのは40分遅れの17時20分。インドの列車は遅れるのが普通、とよく聞かされていたが、早速身をもって知る羽目になってしまった。

私が乗ったのは、3-Tierと呼ばれる3段式の最低ランクの寝台車。枕も布団も無く、リュックを枕にして寝ることになったが、予想していた程には寝心地は悪くない。空調も無いが、扇風機が設置されていて十分に暑さをしのぐことができる。

夜が明ければ、まずは第1の目標地に到着だ。

コメント(2)

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お久しぶりです。元気でインドまで足を伸ばしていたとは、うらやましいですね。インドの電車ってやはりテレビとかで見た感じで込んでいたのでしょか?
それにしても長い旅になりましたね、うらやましいですね。

HDさん、ご無沙汰しています。

インドの列車は、自由席の込み具合はそりゃもうすごかったです。込んでいるというより、場所の取り合いという感じで…。
私はしっかり寝台席を取って、そんな争いからは無縁で済みましたが。

旅はまだまだ長くなりそうです。むしろインドに入ったこれからです!

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