バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

満洲(2006年)

延吉・3 ~朝鮮族の文化・2

2006年10月5日

延辺国貿延吉民俗園館

延辺国貿延吉民俗園館
延吉駅から西へ数km行った所に、延辺博物館がある。
朝鮮族の民俗を知るいい場所だと思って参観したが、案内された2つの展示室のうち、大きい方の展示室は抗日戦争における共産党の功績をアピールする不愉快な展示ばかり。肝心の朝鮮族の民俗に関する展示は、小展示室で申し訳程度に行われているだけだった。
南郊外には、延辺国貿延吉民俗園館がある。
ここは、朝鮮族文化のテーマパークということで、博物館で期待を裏切られた私は、今度こそとの思いでそこへ向かった。
満員のバスに揺られて、山門に到着。長い坂を下った所に、テーマパークはある。しかし、工事中の所が多く、参観できるのは朝鮮族の伝統家屋に人形を置いて生活の様子を表しているエリアだけ。まだ造りかけのテーマパークだ。
数年後には立派なテーマパークになっていると思われるが、この時点では、先ほどの博物館に続いての期待外れだった。
街中に戻り、青年湖公園や人民公園や裏通り等を巡って時間を潰した。
その中で一番印象に残ったのは、目抜き通りである人民路の裏の市場エリアだった。
延吉の市場
朝鮮人参などが並ぶ延吉の市場
狭い道に、人が溢れ返っている。両脇には、食料品を中心とした生活必需品を売る店が軒を並べている。
店先には、朝鮮人参等の民族色溢れる品物も多く見られる。品物に添えられている名札・値札に書かれている文字は、やはりハングルだ。
博物館やテーマパークよりも、こうした場所の方が余程民族の文化を肌で感じることができるような気がした。
夕刻、延吉空港から空路で大連へ。今回の旅も、これで終了だ。
今回の旅で、少数民族の文化に触れる面白さが以前にも増して分かってきた。しかし、一方で「ここは本当に中国なのか?」そして「彼らは本当に"中国人"なのか?」という思いもこの時初めて、わき起こった。

彼らにとって"祖国"とは・・・

<完>

※今では無論、はっきりと“No”と思っている。

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