世界への旅(旅行記)
承徳―北京 ~古きものと新しきもの
2003年8月11日
承徳から北京に戻る際は、来る時のような渋滞は無く、予定通りの4時間で到着することができた。
大連への列車の時間は18時48分発。それまでの時間は、お気に入りの場所を散歩して過ごす。胡同だ。
地下鉄の積水潭駅から北東に歩くと、昔ながらの風景が広がってくる。
昔ながらの胡同
(注:地下鉄利用なら、鼓楼大街駅で降りた方が便利だ。私は駅の選択を間違えた)
この古き良き光景も、2008年北京五輪までに区画整理されてしまうと聞く。しかし、中国政府がそれでよくても、他の国々が黙っていないだろう。
この胡同は世界遺産に指定してでも保存すべきだ。皇帝の墓などよりも、民衆の息遣いが聞こえてくるものこそ、大切にすべきであり、世界に誇ることのできるものではないだろうか。
それはそうと、私はまだ四合院の内部を見たことがない。四合院はそこかしこにあるのだが、いずれも一般の人たちが住んでいる現役の住宅だ。興味本位で覗き込むのは失礼に当たる。
そこで、四合院の様子を見ることのできる観光スポット・郭末若故居に足を向けてみた。しかし、その入口にあったのは「月曜日定休」と冷たく書かれた札――仕方がない。次の機会にしよう。
その後は、胡同とは対極にある近代的な一角・王府井をぶらつく。この古きものと新しきものを巡るコースが、私の北京でのお気に入りである。
そうしているうちに、列車の時間が近づいてきた。王府井を後にして、北京駅へと向かう。
大連には翌朝着なので足掛け4日の旅となるが、当然車内で寝ているだけの4日目は、旅の日程には計算できない。実質3日間という極めて短い旅だった。
長期旅行に行きたい…。
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