バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

東トルキスタン、大陸中国西北

ウルムチ-1 ~中国化が進む中心都市

2002年7月22日

中国甘粛省・敦煌から東トルキスタンの中心都市・ウルムチへ列車で移動。途中、ハミ瓜などで有名なハミの駅で停車した。ここは既に、東トルキスタンの区域内である。
辺りは既に暗くなっていたので、列車の外の様子をはっきりと見ることはできない。しかし、何か雰囲気がこれまでとは違う熱気が伝わってくる。中国でも熱気を感じられる所は幾らでもあるが、その熱気の質そのものが違うのだ。言葉ではうまく表現できないが、これまで触れたことのない文化に対する、一種のカルチャーショックだったのかもしれない。

午前8時、ウルムチに到着。街中の紅山公園近くにあるボゴダホテルのドミトリーに入ると、韓国人の若者2人がいた。 紅山公園
ウルムチ市内の紅山公園
彼らは中国語ができなかったので、コミュニケーションの手段は英語となった。不便は感じたが、たまには英語も使わないと、ただでさえ衰えてきている英語力が本当に錆び付いてしまう。
3人でホテル近くの食堂で昼食を取ることにした。
「僕たちは中国語も中国の料理も分からないから、任せるよ」
2人がそう言うので、私は「この食材でいいか?」と彼らに確認しつつ、魚香肉絲など馴染みのある無難なメニューを選んだ。しかし味付けは、普段東部地域で食べているものとはかなり違う。日本の雑煮の味が地方によって違うように、これも「所変われば品変わる」の一例なのだろうか。

昼食後、私は単身、街中に出た。カシュガルに向かう列車の切符を手に入れるためである。
ウルムチ―カシュガル間の列車は以前、1日2本あったのだが、今回の旅行の少し前に行われたダイヤ改正で1本がアクス止まりになってしまい、現在は1本のみだ。ほんの数年前まではバスしかなかったことを思えば、格段に便利になったのは確かだが、1日1本では切符が手に入りにくいこと極まりない。ウルムチ駅で並んで買っても旅行社で予約しても、出発の1日前にしか入手することができないのだが、幸い、ウルムチ中心街からバスで30分ほど行った所にある中国工商銀行では、5日後の切符を買うことができる。私は無事、3日後のカシュガル行き硬臥の切符を買い求めることができた。
よし、これで28日の日曜バザールを見ることができる。

それにしても、今いるのはまぎれもなく東トルキスタンの中心都市・ウルムチなのだが、漢民族が比較的多く、高層ビルが立ち並ぶ比較的発展した都会であるためか、何か、東トルキスタンに来たという実感が薄い。
ウルムチは完全に、中国化の道を歩んでいた。

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