カイロ-4 ~カイロタワーからの眺め
オールド・カイロからイスマイリア・ハウスに戻り、この日のツアーは完了。しかし、まだ日は高く、時間は十分にある。ここからはこの旅初の自由行動となった。
カイロタワー
さて、どこへ行こうかと宿からカイロの街を眺めていると、ナイルの中洲・ゲジラ島に建つカイロタワーに目が留まった。
[あそこからカイロの街を眺めてみるかな]
早速、行ってみることにした。
宿からカイロタワーまでは歩いていくことができる距離だったが、そこまで行くには結構苦労をさせられた。なぜなら、自動車の運転マナーが悪いのである。歩行者が歩いていようとお構いなしにマイペースで車を走らせている。完全な車優先社会だ。特に、ナイル沿いの大通りは交通量が多く、信号も無かったので渡りにくいこと極まりなかった。
やっとのことでタハリール橋の東詰めに辿り着く。この橋を渡れば、カイロタワーはすぐそこだ。
遠目に見ている時には分からなかったが、カイロタワーは一風変わったスタイルをしている。外壁が縦長の菱形の並んだ格子状になっていて、その最上部で菱形の頂点が反り返っているのだ。その内側に設置されているエレベーターで展望台に昇った。
地上8階にある宿から眺めたカイロの街も悪くなかったが、高さ約180mのカイロタワーから見る風景はそれ以上である。
まず、ナイルがよく見える。カイロを、いやエジプトを育んできたナイルは、やはり雄大だ。砂漠地帯を通っている割に、水はそれ程濁っていない。その両岸には、ナイルの恵みを受けて発展してきたカイロの近代的な町並みが続いている。
西側に目を向けてみると、ギザの3大ピラミッドまで見渡すことができる。やはりエジプトはナイルを中心に歴史を刻んできたのだ、ということがよく分かる風景だ。
カイロタワーから見たナイル
街の向こうにピラミッドも見える
「こんにちは。日本の方ですよね」
日本語が聞こえてきた。見ると、私より年上の日本人男女だった。どうやら夫婦でエジプト旅行に来たらしい。暫く展望台の上で話をした後、一緒にタワーを下りた。
タワー近くのカフェで談笑を続ける。2人は、明るくておしゃべり好きなかわいい奥さんと、物静かでダンディーな旦那さんという組み合わせ。どんな話をしたかは殆ど覚えていないのだが、今回の旅に出かける前にちょっと傷心の出来事があり、それをまだ引きずっていた気持ちが、2人との会話でかなり癒された覚えがある。
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