須走登山口―新6合目
2025年8月1日
今年も毎年恒例・8月頭の富士登山の日がやって来た。今年は久し振りに登り・下りとも静岡側の須走ルートに挑むことにする。
予約が取れた山小屋が下八合目だったので、それならゆっくり目の出発でいいだろうと、最寄りの東海道線駅の川崎を6時半に出発して御殿場に8時46分に到着(本当はもう1本後でも間に合ったのだが念のため)。
9時35分に御殿場駅を出発して1時間かけて須走5合目に向かうバスに乗る。
JR御殿場線で御殿場駅に向かっている時から既に様子は見えてはいたが、この日の富士山は中腹から山頂まで、すっぽり雲の中だった。
須走5合目に向かうバスから。富士山は雲の中だ
須走5合目に到着バスは時間通りに須走5合目に到着。やはり上空はまだ雲だった。
ここまでのバスも立ち客が出る程の盛況ぶりだったが、5合目に到着してみると更なる盛況ぶり。特に外国人の姿が目立つ。
近年オーバーツーリズムや「弾丸登山」が問題になっている富士登山は、山梨側で前年から登山通行規制が強くなり、静岡側もこの年から大きな変革が行われた。
- インターネット上での届け出と事前のガイダンス動画受講の必須化。
- 届け出時に山小屋の予約状況の登録が求められ、無ければ14時~翌3時は登山口通行不可。
- 任意だった保全協力金1000円に代わり、入山料4000円の必須化。
全ては至極当然。特に入山料は、世界遺産を登らせて頂くのに任意の1000円という安さは無いだろうと常々思っていたところだったので、ようやく適切な設定が行われたか、という思いだった。
準備を整え、上記の手続きを済ませた証であるスマートフォンアプリの二次元バーコードを入山口で提示し、スキャンしてもらえば、登山の手続きは完了だ。
少し休んで体を高地に慣らしてから出発、と考えていたのだが、ゲートのスタッフの言葉が私を急がせた。
「この後20人程の外国人ツアーが来るみたいですよ」
この「ツアー」にも一言物申したい思いだ。
旅行者が主催する富士登山ツアーは「最少催行人数」を20人あたりにしていることが多いが、ぶっちゃけ大人数の団体は個人登山者にとって邪魔な塊でしかない。それに、少ないスタッフに大勢の客を付ければ確かに旅行社にとってはコストダウンになるだろうが、きちんと目配りができるのか?という疑問もある。ツアー1グループの適正人数はせいぜい5、6人ぐらいまでではないのか?というのが個人的な意見だ。
20人もの団体にかち合ってしまっては、たまったものではない。慣らし時間が短くなってしまうが、私は出発を急ぐことにした。
いざ、出発10時57分、いざ、登山開始。
須走ルートは富士登山ルートの中で唯一、森林限界より下からのスタートになっている。なので暫くは、木々の中を抜ける登山道となる。
登山開始から5分ほどで、標高2000m地点に到達。5合目登山口の標高が1970mなので、すぐの到達だ。
木々の中の、標高2000m地点
木の間に富士の裾野が見え隠れ暫く木々の間の山道を歩いているうちに、次第にその木々は低くなっていくように思われた。そして11時39分頃、標高2270m程の地点で、木の間に富士の裾野が見え隠れしてきた。
そして、その木々の間を抜けた先には――頂こそ雲の中に隠れているものの、富士山がその巨大な姿を私の目の前に顕わにしていた。
富士山が姿を見せる[よし、これで森林限界突破か?]
と、一瞬思ったが、その数分後には山道は再び、人の背丈よりも高い木々の中へと吸い込まれていった。
再び木々の中を進む
新6合目・長田山荘12時3分、新6合目・長田山荘に到着。コースタイム80分とされる区間を63分で踏破。まずは順調だ。ちょうどお昼時だったので、持参してきたクリームパンで昼食とする。
このエリアもまだ、人より背の高い木々に覆われている。森林限界はもう少し先のようだ。
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