新七合目―元祖七合目
2022年8月5日
13分の休憩をとって、11時30分、富士宮ルート新七合目を出発。
新七合目から先の山道
出発してすぐの山道こそ踏み固められた土の足場で歩きやすかったが、一つ折り返すとすぐにそれは終わり、岩場とガレ場(比較的小さな石の路面)とザレ場(砂礫の路面)が入り交じったルートになる。
富士宮ルートの岩場は斜度は余りなく、両手両足を使って這いつくばって登る必要は無いが、足場が不安定だ。一歩踏み出した先の適当な位置にある着地点が極めて狭かったりする場合もある。
ガレ場では石に足を着地させることになるが、その石が浮石だったりしたら転倒したり落石を引き起こしたりするリスクがある。
ザレ場は細かい砂利の路面となるので滑りやすい。歩き方を間違えると後ろに足が滑り、せっかく一歩上へ進んだのに半歩後退してしまうというロスが出てしまう。足の裏全体をうまく使ってしっかり地面を踏みしめる必要がある。
総じて、最適な着地点を探しながら慎重に足を進める必要がある、ということになる。
それより、新七合目で見えていた青空はどこへ行ってしまったのだろうか? 辺りが白く霞んできて、上空もいつの間にやら雲に覆われていた。六合目から新七合目へ歩いている時に、新七合目より上に見えていて気になっていた雲に、どうやら突っ込んでしまったようだ。
そんな中、私は一時、コースを間違えてコースロープの外にはみ出してしまった。慌てて引き返したが、登るのが比較的楽だったのに比べて、下ってみると普通に歩けず、尻を地面につけて這いつくばるようにしか下りることができなかった。やはり、登山道というのは選ばれる理由があるのだな、とつくづく思った。
標高3000m地点
12時18分、標高3000m地点に到着。前回このルートを歩いた時は、登山開始からここまで1時間58分かけて歩いたが、今回は2時間3分――今回の方が少しだけ遅いが誤差の範囲内でほぼ同じと言っていいだろう。
ちょうどこの辺りからだっただろうか。空からポツリ、ポツリと、ついに来てしまった。雲に突入した時から覚悟はしていたが、雨である。
程なくして12時22分、元祖八合目の山口山荘に到着。新七合目から元祖八合目まで52分とほぼコースタイム通りのタイムで登ることができた。
元祖八合目に到着して、雨は一際強くなってきた。目の前に山小屋はあるが、耶安吾屋は宿泊・食事の利用客のためのもので、一時的な雨宿り等には利用できない。私は山小屋前のベンチでレインウェアを装着し、天候の回復を待った。
元祖七合目・山口山荘
気が付けばお昼食。強い雨に晒されながらも、この日の昼食用に持参したアンパンなどを食べてエネルギー補給する。
そして、上の方のコンディションを見定める。雨と霧で、本来山肌が見えるはずの山小屋上も真っ白だ。果たして登山を続行することはできるのか...。
30分近く停滞したところで、少し雨足が弱まってきた。上の方の視界も若干、回復の兆しを見せている。
[今行かないでいつ行く!]
未だ雨降りしきる中だったが、私は先へ進むことを決意。元祖七合目を後にして八合目へと向けて再び足を動かした。
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