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富士山

富士登山記 プリンス、吉田ルート登山(2019年7月)

吉田ルート下山(1)

2019年7月13日

御殿場ルートのゴール地点に辿り着き、少し移動して富士宮ルートのゴール地点である頂上富士館から剣ヶ峰、金明水を経て吉田・須走ルートのゴール地点まで、富士山の山頂火口跡をぐるりと回る「お鉢巡り」をしてきたところで、ちょうど正午になった。山小屋「富士山頂上 山口屋本店」前のベンチに腰掛けて、持参してきたあんパン・クリームパンでランチをとる。
山口屋本店前から吉田ルートの山道を見下ろす
山口屋本店前から吉田ルートの山道を見下ろす

吉田・須走ルートの登りの山道を見下ろしながら食事をしつつ、下山のルートについて考える。

帰りのバスチケットはどの登山道からでも使うことができるので、どの登山道で下山してもいい。本来なら、プリンスルートで登ったのなら御殿場ルートを下るのが定番なのだが、今から御殿場ルートを下山すると御殿場登山口からの最終バスに間に合うかどうか微妙だったのだ。

となると、吉田、須走、富士宮のどれかということになるが、須走の下山ルートは既に2回歩いた経験がある。吉田と富士宮の下りははまだ1度も歩いたことがない...

いや、

吉田ルートに限って言えば、下りも登りも歩いたことがない。須走ルートとの共通部分を除けば、私にとって全くの未体験コースということになる。

私がこれまで、一番の定番ルートといわれる吉田ルートを敬遠してきたのは、ピーク時には行列になって動けなく程という混雑・渋滞だった。混んでいなければ、登山口から河口湖もしくは富士山の駅までのバスが頻発している吉田ルートで下るのも悪くないのではないか?

地図でルートを確かめると、登山を開始した富士宮登山口は富士山のほぼ真南、一方の吉田登山道出発地点の富士スバルライン五合目は富士山のほぼ真北に位置する。つまり、このルートを取ればちょうど富士山を南から北へ縦断する形になる。これは面白そうだ。

私の中で、吉田ルートでの下山が最有力候補になってきた。

昼食を終えた私は、もうちょっとだけ山口屋本店で一休み。お湯にひたされて握るのも大変なくらい熱くなった缶のミルクティーを頂いて体を温めてから、吉田・須走ルートの下山ルート入り口に向かう。見たところ、混雑している様子は全く無い。

[よし、このルートで行くか]

私は吉田ルートを今回の下山ルートにすることに決め、12時20分、下山を開始した。
吉田・須走ルートの山頂・九合目間の下山道
吉田・須走ルートの山頂・九合目間の下山道

暫くは、これまで2度下ったことのある須走下山ルートと共通のなだらかな坂道を下る。石や砂利が少ない土の路面で、非常に歩きやすい。

途中、坂の下の斜面に1人の外国人女性がうずくまっている場面に遭遇した。どうやら滑落したらしい。緩やかな斜面だったから無事で済んだが、山歩きでの滑落は一つ間違えれば致命的だ。注意しなければならない。

それにしても、この辺りの道は幅が十分にあって、普通に歩いていれば滑落などということはまず起きないはずだ。一体何をやっていて滑落なんかしたのだろう...

12時28分、本八合目の「下江戸屋分岐」に到着。ここが吉田ルートと須走ルートとの分岐点だ。いよいよここから、私にとって未知の領域である。

下江戸屋分岐
下江戸屋分岐

休むことなく、分かれ道を左に入って下山を続ける。

と、ここまで天気に恵まれた登山になっていたところに、今回もついに来た。である。幸い、1mm程度の軽微な雨で済んだが、これで4年連続で雨に見舞われた。どうやら富士登山は、雨は避けて通ることができなさそうだ。

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