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富士山

富士登山記 富士宮、須走ルート登山(2017年9月)

七合目―九合目

2017年9月8日

元祖七合目から先は、これまでにも増してごつごつとした岩がむき出しになった世界だった。足場も良くない場所が多く、一歩一歩を、着地点をしっかりと見極めて踏みしめなければならなくなった。

[このルートは...下りたくないな]

元より今回も下りは須走ルートを行く予定だったが、余りの段差の激しさに、そんなことを考えていた。

天気も刻一刻と変わっていく。登り始める直前の五合目では富士山の頂上が見えるほどに晴れた瞬間もあったが、登り始めてからはおおむね曇りだった。時折、遠くから雷鳴も聞こえてくる。まあ、昨年みたいに雨が降らなければいいか――と思っていたら、途中1回、あられに見舞われた。しかし、小粒なあられでよかった。これで大粒の雹(ひょう)にでも降られたら、身を隠す場所も無い登山道でどうなっていたことやら。

しかし、元祖七合目を過ぎて暫くして、足場よりも天気よりも注意すべき難敵が顔を出してきた。
息苦しさ、軽いめまい――高山病の兆候である。
今回は高山病予防に効くという紅景天を3日前から飲むなど対策を取ってきたが、やはり富士登山においてこれは避けられない。
富士宮ルート八合目
富士宮ルート八合目
13時24分、八合目(標高3250m)に到着。高山病に苦しみながらも、50分を計画していたこの区間を42分で歩き切ることができた。
ここの山小屋も9月に入って営業を終了させていたようで、中で休めない登山客たちが小屋の軒先で一時の休息を取っていた。
ここから東側に宝永山が見える。1707年の最後の富士山噴火によって富士山の南東中腹にできた山だ。
宝永山
八合目から宝永山(左側奥)が見える
各山小屋で15分ずつ休憩という予定だったが、高山病の症状が出てきていたこともあって、ここでは36分と長めに休憩を取り、14時、再び山頂を目指して歩き始めた。

酸素が必要だというのに酸素がどんどん薄くなっていくという過酷な状況下、足場も良くないこともあって私はゆっくりと足を進めた。
そして、曇り空の下、気温もどんどん下がっていく。出発時は長袖Tシャツの上に半袖Tシャツという軽装だったが、七合目の時点で既に、更にジャージとレインウェアも着込んでいた。残るはインナージャケットが1枚――どこで着込むかのタイミングを見極めないと。

九合目(標高3410m)には14時48分に到着。この区間も50分を計画していたところ、48分だった。まだ計画よりも速いペースだが、だんだん貯金の伸び幅が小さくなってきている。
富士宮ルート九合目
富士宮ルート九合目
萬年雪山荘内部
萬年雪山荘で一休み
ここの萬年雪山荘はまだ営業してたので、ここで屋根の下で一休み。ミルクティーで体を温める。

ここでも29分と十分に休憩を取り、15時17分、再び歩き出す。

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