バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

満洲(2006年)

延吉・2 ~朝鮮族の文化


延吉中心部に、海蘭路という細い路地がある。ここには、朝鮮族が好んで食べる狗肉(犬肉)のレストランが軒を並べている。
多くの欧米人や愛犬家からは嫌われている犬食だが、これも民族の文化である。それをとやかく言う気は無いし、私自身は狗肉を食べることにそれ程抵抗も無い。せっかく朝鮮族の街に来ているのだから、味わってみることにした。
頼んだのは、狗肉のビビンバ。狗肉を食べることそのものには確かに抵抗は無いのだが、その独特な風味、と言うか臭みは、私の味覚には余り合っていない。
ハングルの看板が並ぶ延吉中心街
ハングルの看板が並ぶ延吉中心街
延吉のバス路線表
バス路線表も漢語・朝鮮語併記
街中のハングル文字については前日から既に気が付いていたが、あらためて街を巡ってみると、実に至る所に書かれている。看板は勿論のこと、バス停の路線表も漢語・朝鮮語併記である。中にはハングルしか書かれていない看板すらある。
街中にある、人民公園を訪れてみた。
この公園内には、漢代前後の村落の遺跡が発見されており、その場所には石碑が立っている。
延吉人民公園
人民公園で、チョゴリ姿で記念撮影する来客
それ以外には特に見どころも無い、普通の公園だが、漢語と朝鮮語の場内アナウンスが交互に流れているあたりが、いかにもこの街らしい。
そして時折、朝鮮族の民族衣装であるチマ・チョゴリを着て記念撮影をしている来客の姿も見受けられる。
さすがにチョゴリ姿で街を歩いている人は見かけなかったので、こうした形でようやく、もう一つの朝鮮族文化にお目にかかることができた。
夕食時。前日同様、朝鮮料理の店に入る。
前日は朝鮮語で「ビビンバ」と言った瞬間から、朝鮮語の機関銃が炸裂したが、今回は店に入った瞬間から朝鮮語である。やはりこの街、この民族の公用語は、朝鮮語なのだ。
ふと思い出した。以前、朝鮮族の男性と話をした際、こんな言葉があったのだ。
「私は、国籍は中国ですが、朝鮮族なんです」
彼らにとっての“祖国”とは、どこなのだろうか。

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