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世界への旅(旅行記)

満洲(2006年)

集安・4 ~国内城址と北朝鮮国境


国内城址
国内城址
中心街から離れた高句麗遺跡を一通り散策した後、ようやく集安中心部巡りとなった。
集安は、市全域で人口23万人程度の小都市である。しかし、他の小都市と違いを際立たせているのが、やはり高句麗だった。
先ほど訪れた丸都山城のほか、高句麗は今の集安中心部にも都城を構えた時期がある。その当時の名残りが、国内城址だ。今でも街の西側に、当時の城壁が一部残っている。
メーンストリート(と呼ぶには余りに狭いが)である黎明街を南に進むと、川に突き当たる。鴨緑江だ。この川には以前、丹東でもお目にかかったが、丹東は河口近くであり、集安はそこから200kmほど上流になるので、ここで見る鴨緑江はかなり狭くなっている。
しかし、その分川の向こうは、丹東で見た時よりもくっきりと見ることができる。鴨緑江の向こうとは即ち、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国土だ。
丹東で見た鴨緑江の向こうは煙突の並ぶ工業地域だったが、ここで見る北朝鮮は農村だった。一応、人の営みは感じられるが、人影はほとんど確認することができず、少し寂しげな風景だった。
鴨緑江
鴨緑江。左側が北朝鮮国土
北朝鮮国境の街 ―― にもかかわらず、集安の街中は驚くほど、朝鮮色が薄い。
例えば、折角だから昼食は朝鮮料理を、と思って朝鮮料理の店を探したのだが、ほとんどが中国料理の店だった。
店の看板も、ハングル併記のものはほとんど見られない。
中国国内で“朝鮮”の雰囲気を感じるのは、後日に持ち越しとなった。

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