バス憧れの大地へ

世界への旅(旅行記)

中国・雲南、貴州

昆明(黒龍潭など) ~梅花とカモメ

2002年2月3日

昆明最終日。貴陽への列車が出発する19時半までの時間を利用して、まだ見ていない主な名所旧跡を見て回る。
昆明市街の北郊外に黒龍潭という公園がある。なるほど、園内の祠(龍神廟)には、黒い龍の像がある。
そう言えば、私は訪れていないのだが、麗江の玉泉公園の別名も、黒龍潭だ。また、中国最北部には、黒龍江省が、そして省の名の由来にもなっている黒龍江(アムール川)がある。この“黒龍”には、一体どのような意味があるのだろうか。
黒い龍の像
黒龍潭の黒い龍の像
梅の花
梅の花
この他、ここ黒龍潭では竹やぶの静けさや鯉の大群が泳ぐ池など、素朴な自然を味わうことができる。その中でもとりわけ私の目を引いたのは、色、赤、ピンクの色鮮やかな梅園だ。
梅は中国の晩冬の花を代表するものであり、中国人に親しまれている花だ。しかし、梅の花に日本的なものを感じるのは私だけではあるまい。盛りは過ぎたものの、まだまだ冬の雲南に彩りを添えているこの梅の花に、私は祖国を思い重ねていた。
大観公園
大観公園。右側の建物が大観楼

円通公園(動物園)、翠湖公園あたりをぶらぶらした後、最後に訪れたのが大観公園だ。大観楼を中心に、滇池北端に造られた公園である。園内には無数のカモメが飛び交っており、内陸の湖のほとりではなく海辺ではないのか、などと見まがう程だ。
ただし、肝心の湖の眺めは大したことはない。いや、間近に見る分、湖の水質の悪さが目に付いてしまい、逆に興ざめな位だった。
雲南省は、本当に長期滞在するだけの価値がある所だ。私は都合11日間過ごしたが、それでももの足りない。やはり1ヵ月は欲しいところだ。重ね重ね、春節回避のための期間制限が恨めしい

貴陽 ~この城市のいい所は…

2002年2月4日

昆明から列車で一晩かけて、私は貴州省の省会・貴陽に到着した。
雲南で宿代の最高額40元という旅を続けてきた私は、自然と安宿を求めて駅の近くを歩いた。しかし、安いところは外国人を受け付けてくれない。1泊120元の明珠飯店でようやく受け入れてもらった。考えてみれば、120元だって決して高くはない。雲南ではずっとドミトリーだったから安く済んだのだ。しかし、今回の旅の平均宿代が一気に跳ね上がったことは、私を少々不満にさせた。
宿代以上に私を不満にさせたのが、この貴陽という街そのものだ。私は歩きながら、この城市のいい所はどこだろうか、と考えを巡らせた。しかし、私にはこの城市のいい所というものがまるで思い浮かばなかった。
まず第一に、空気がどんよりよどんでいる。“太陽を貴ぶ”の名の通り、空は灰色で太陽は完全に隠れている。そのため、雲南とほぼ同緯度にあるにも関わらず、おそろしく寒い。街中で厚手の上着を買い足したくらいだ。
第二に、街の特徴というものが見当たらない。大理のように歴史と文化がある訳でも、昆明のように近代化が進んでいる訳でもない。中途半端に発展した中規模な都市なのである。このような街は得てして空気が悪く、街中もごみごみとしている。訪れるに値するスポットも見当たらない。唯一観光地と言えるのが甲秀楼だが、これとてそう訪れるに値する場所でもない。
初めて訪れた貴陽の印象は、重慶に並んで居心地が悪い、というものだった。

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